2023年3月25日土曜日

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム

春の雨。TOHOシネマズ シャンテにてブレット・モーゲン監督作品『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』を鑑賞しました。

大開闢を想起させるアニメーションに "Hallo Spaceboy" が重なるオープニングから暗転して「デヴィッドに会えない」とコンサート会場前で号泣する少女。暗いステージに深紅の照明が差し "Wild Eyed Boy From Freecloud" と All The Young Dudes" のメドレーを歌う若き日のボウイ(左利き)。

1969年の "Space Oddity" から2016年の遺作 "★ (Black Star)"まで、50年近いキャリアを2時間15分に凝縮したフィルムです。故人のドキュメンタリーというと、当時を知る関係者のインタビューを中心に構成されるのが一般的ですが、本作ではそれがなく、デヴィッド・ボウイ本人のライブ映像とテレビの対談番組、自身のインタビュー音声のカットアップで、且つ私生活に関してはイマンとの再婚以外触れられない。共同作業したミュージシャンもベルリン時代のブライアン・イーノ以外の名前は挙げられない。音楽を中心にしたデヴィッド・ボウイの表現活動に本人目線でフォーカスしたレトロスペクティブになっています。

そのため薬物依存に関してはスルー。デヴィッド少年にジャック・ケルアックジョン・コルトレーンを教え、英国空軍退役後は統合失調症を患い、精神病院で終生過ごした異父兄テリーとの関係性は2021年の劇映画『スターダスト』で仔細に描写されています。

ボウイ本人がナレーションを担当しているような作りになっているが、映画用に録音されたわけではなく、生前のあらゆる時期の多様なインタビューから引用されている。本人が答えているようにコレクター気質によりアーカイブが充実しており(その一部は2017年に寺田倉庫で開催された『DAVID BOWIE is | デヴィッド・ボウイ大回顧展』で展示されている)、各時代においてジャーナリズム視点でも特別に魅力的な人物だったため取材データが残存しているのだと思います。

「僕は人の映し鏡だ」「自分としてステージに立ちたくなかった。だからキャラクターを創造して演じた」「若いころの一番の謎はロックの歌詞だった。ファッツ・ドミノが何を歌っているのか全く理解できなかった」「どこかに到達するのが怖い。自分の能力より少し上を見て、少し深く潜る。底に足がつかない場所が最も心躍る」。どの発言にも深い洞察があり、20代から既に客観的に自身を捉えていた、ただのポップスターではない強靭な知性を感じました。

最先端のカルトヒーローが大衆に迎合したとメディアには叩かれたが大ヒットした "Let's Dance"。日本盤のLPの帯には「時代がボウイに追いついた」と書かれていました。十代だった僕も当時その変節の真意を図りかねた一人ですが(アルバムは好きでよく聴いていました)、記者会見で「ポジティブで人の役に立つことがしたくなった」と話すボウイを見て40年越しの答え合わせができたような気がしました。

カオスと断片こそが自身の居場所だと言い「変化」そのものを表現の軸とした彼にとって、コマーシャリズムに身を投じることも実験のひとつに過ぎなかったのかもしれない。むしろ現在では "The Rise & Fall of Ziggy Stardust & The Spider From Mars" から "Let's Dance" までたった10年しか経っていないことにあらためて驚かされ、またその間に "Diamond Dogs" "Young Americans" のR&B/ソウル期、"Station to Station" "Low" "Heroes" の退廃的欧州期が挟まっていることに更に驚愕します。

いつ誰とどうしてどうなってという説明のない映画なので、はじめてボウイに触れる方向けではないかもしれないですが、ファンにはたまらない映像が満載です。ジェフ・ベックがスパイダーズ・フロム・マーズと共演してザ・ビートルズの "Love Me Do" をカバーしているのも知らなかったです(そのシーンだけなぜか映像が左右反転している)。ブロードウェイで舞台化された『エレファントマン』は是非フル尺で観たいと思いました。

 

2023年3月21日火曜日

ビリー・ホリデイ物語 Lady Day at Emerson's Bar & Grill


1959年フィラデルフィア。Please welcome Billie ”God Bless The Child” Lady Day Holiday! と紹介され低いステージに上がりビリー・ホリデイオードラ・マクドナルド)が "I Wonder Where Our Love Has Gone" を歌い出すと、モノクロ画面がカラーに、古いレコード盤のノイズがハイファイに変わるオープニングの演出に引き込まれる。

「もう髪をクチナシの花で飾らない、私はニュー・ホリデイ。評論家はレディ・イエスタデイと呼ぶわ。昔のほうが良かったって。昔の私と今の私を比べるのが彼らの仕事だからかまわない。私は歌いたい歌を歌うだけ」。アルコールとドラッグでパフォーマンスが荒れているが、時折見せる輝きがある。足許はおぼつかなく、歌詞を忘れ、バンドメンバーの名前を忘れる。

松竹ブロードウェイシネマと銘打たれたこのシリーズは、ブロードウェイミュージカルを劇場公開用にマルチカメラで撮影したもの。一昨年『ジャニス・ジョプリン』を鑑賞しました。本作はビリー・ホリデイ(1915-1959)の生涯最期のステージをモチーフに、MCの台詞として自身のライフストーリーを語るという趣向です。

ピアノトリオをバックにしたほぼ一人芝居であり、純白のドレスに身を包んだオードラ・マクドナルドの鬼気迫る熱演は、上映時間いっぱい歌い切れるのか、本当に倒れるんじゃないか、とスクリーン越しであることを忘れるほどはらはらしました。

ピアニストのジミー・パワーズ(シェルトン・ベクトン)が優しい。具合が悪くなり一度楽屋に下がったビリーが愛犬ペピを抱いてステージに戻って来る。数分で活力が戻り "Don't Explain" を歌い上げる。注射痕が見える左腕が観客の目に触れないようにアームドレスをそっと上げて隠してあげるパワーズ。

Strange FruitGloomy SundayLover Man といったマイナーブルーズを得意とする彼女が最期のセットリストに選んだのが、Strange Fruit 以外メジャーキーの楽曲ばかりというのがなんとも切ないです。

2021年のドキュメンタリー映画『Billie ビリー』、2022年の劇映画『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』と毎年のように映画化されるビリー・ホリデイ。僕も昨年「糸杉と星の見える道」という彼女をモチーフにした詩を書きました。

 

2023年3月19日日曜日

ノラバー日曜生うたコンサート&デザートミュージック

ミュージック(319)の日。ノラバー日曜生うたコンサート&デザートミュージックmandimimiさんの回にお邪魔しました。

1曲目の "Departures" のリフレインは Safe from harm。優しいピアノの音色とすこしかすれた柔らかな歌声が静かな春の宵の口を満たします。

全編を通じてゆったりスローな曲調で統一されたセットリストは、Celine DionColdplayのカバーにおいてもあえて歌い上げず、レガートで鳴らされるピアノの左手がドリーミーな空気を作って、急いでいる人の目には映らない潮汐のような起伏がある。

Tell me if you change your mind(Tell Me If)、Maybe I have no time for you(Moment Of Maybe)といった強めの歌詞もmandimimiさんの音楽に乗せてそっと置かれるとキャンドルの灯りのようにあたたかい。

数年前から手掛けている12か月の花をモチーフにした楽曲は、我々観客の誕生月のものが選ばれ、2月Poenyの "Moonbeam" はセットリストの2曲目、6月Hydrangeaの "Tell Me If" は6曲目、9月Marygoldの "歌が響きわたる場所へ" は9曲目に置かれるという数学的な心地良さとともにパーソナルなおもてなしという意味でもで少人数で完全予約制のノラバーの良さを活かしています。

3月のノラバー御膳は、ほろ苦い春の味。配信ライブのデザートミュージックはカバー曲を中心に。昨年7月の猛暑日に代々木公園台湾フェスタ野外ステージでミニライブがあり、コロナ期間には何度か配信視聴しましたが、まとまった曲数は2019年3月のノラバー日曜生うたコンサート以来。ひとりひとり異なるQRコードのボイスメッセージのお土産まで、気配りの行き届いた幸せな時間をありがとうございました。

僕も来月ノラバーで朗読します。3/30(木)9:00amからご予約開始です。ゴールデンウィークの入り口に皆様とお会いできることを楽しみにしています。

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ノラバー日曜生うたコンサート&デザートミュージック
出演:カワグチタケシ
日時:2023年4月30日(日)
   18時開場、18時半開演
会場:ノラバー
   東京都西東京市保谷町3-8-8
   西武新宿線 西武柳沢駅北口3分
料金:6,000円
  ●ライブチャージ
  ●季節のおかず7品と味噌汁のノラバー御膳
  ●ハイボールとソフトドリンク飲み放題
  ●デザートプリンとノラブレンドコーヒー
   以上全部込みの料金です。
☆完全予約制、先着6名様限定の超プレミアム・ディナーショー!
 ご予約⇒ nolaonna@i.softbank.jp
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 好評ラブソングの名曲訳詞集第5弾です。
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2023年3月18日土曜日

田園詩


ジョージアの黒海沿岸サメグレロ地方の農村に4人の音大生と1人の画学生を乗せたバスが到着し、畜産農家の2階を借りて夏合宿が始まる。ヴァイオリン、チェロ2人、チェンバロでバロック時代の楽曲を演奏するカルテット。ベランダで合奏を始めると村の子どもたちが大勢集まって来る。酒場に買い出しに行けば「まあ一杯飲んでいけ」と大人たちにも歓迎される。

イオセリアーニ監督がパリに制作拠点を移す前、ジョージア時代最後の作品は、のどかさな田園の空気の中で都市から来た若者たちと村人を簡潔且つ細かい気配りの効いた演出で描くタイトル通り詩的な映画です。

本当の主役は彼らを迎える農家の長姉で三つ編みの美少女エドゥキ。監督の娘ナナ・イオセリアーニが演じています。ローティーンらしいはにかみと家業を手伝って客人をもてなすことに対するプライド。学生たちの自由な空気に憧れながら、彼らが村を去る日が必ず訪れることを知っている。思春期前半の揺れる心情を奇跡的なタイミングでフィルムに定着させています。豪雨の午後に暇を持て余した学生5人とエドゥキがテーブルゲームに興じるシーンにはノスタルジアを掻き立てられました。

ハイコントラストなモノクロ画面は、どのカットも写真集のように美しい。よく飲み、よく笑い、よく喧嘩し、よく仲直りする村人たち。食卓にはいつもポリフォニー(ジョージアの伝統的多声合唱)がある。村人たちの歌声と学生の楽器演奏以外の劇伴を使用せず、線路の響き、豚や鶏の鳴き声、コルホーズ(ソ連の集団農場)の送迎トラックのエンジン、雨だれ、葉ずれ、川のせせらぎ、など生活音を丁寧にすくい取ったサウンドトラックも素敵です。今回の映画祭で観た9本のうち一番好きな作品になりました。

 

2023年3月12日日曜日

歌うつぐみがおりました

曇天。ヒューマントラストシネマ有楽町オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~』にて『歌うつぐみがおりました』を観ました。

主人公ギア(ゲラ・カンデラキ)はオペラ座付きの管弦楽団のティンパニ奏者。遅刻常習犯で演奏の本番中に劇場を抜け出しナンパした娘を楽屋に待たせてエンディングの打楽器の出番になんとか間に合わせる。演奏が終わりデートをしようと楽屋に戻るが別の娘とダブルブッキングしており、更に先約の男友だちが救急車の助手席に乗って楽屋口に現れ、娘ふたりを置き去りにして男4人で街に繰り出す。

「時間が足りない。用事が山ほどある」「毎日かけずり回っている。でも結局なにもしていない」。自由気ままだが憎めない青年の最期の数日をソビエト連邦グルジア共和国(現ジョージア)の首都トビリシを舞台に描いたイオセリアーニ監督1970年の長編映画第二作は仏ヌーヴェルヴァーグの影響が色濃い。

テイムラズ・バクラゼの音楽が素晴らしい。ブルガリアンヴォイスにも似たミステリアスな響きのポリフォニーと呼ばれるジョージアの伝統的な多声合唱が物語の随所に織り込まれる。それも劇伴ではなく、登場人物たちの歌唱として。レストランで先輩に不義理を咎められ歌で誤魔化すギア。すると彼を責めていた男たちが精妙な和声を重ねる。歌が終わると隣のテーブルから大きな拍手が起こる。そのテーブルに呼ばれ初対面の男たちと見事にハモる「歌うつぐみ」そのもののギア。「おりました」と過去形なのが切ないです。

もうひとつ、仏ヌーヴェルヴァーグと異なるところはジーン・セバーグアンナ・カリーナジャンヌ・モローのようなヒロインの不在か。社会主義国らしくこの時代としては女性の楽団員が多く、主人公ギアが街で声を掛けるのも若い娘たちなのですが、結局行動を共にするのは男ばかりで、女性登場人物の人格が掘り下げられることがない。当時のソ連邦における女性の扱いを反映しているのかもしれません。

時計の夥しい歯車の音、望遠鏡による覗き、窓、交通事故に群がる群衆など、のちのイオセリアーニ作品に登場するモチーフの原型が現れる。像劇というよりひとりの主人公にフォーカスした青春映画であり、その点においては主題を捉え易いと思います。

 

2023年3月11日土曜日

四月 / 水彩画 / 珍しい花の歌

3.11。ヒューマントラストシネマ有楽町オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~』にて『四月』『水彩画』『珍しい花の歌』を観ました。

オーバーオールの青年労働者(ギア・チラカーゼ)と白いワンピースに三つ編みが可憐な娘(タティアナ・チャントゥリア)は恋仲になる。裏路地やアパートのドアの陰でキスをしようとすると必ず邪魔が入る。ふたりがようやくキスをして強く抱きしめあったのは、牧人たちが笛を吹く丘の大樹のもとでした。

イオセリアーニ監督28歳の1962年に制作された『四月』は、白黒無声映画のフォーマットを借りて若い恋の成就とすれ違いそして再出発を瑞々しく描いた47分のチャーミングな実験映画です。恋するふたりに言葉は要らない。恋人の足音は竪琴の響き。自然音は用いず、役者の動きにも風景にもすべて音効が当てられる。

古いバラックを出て里山を潰して新築された真っ白な公営住宅に引っ越すふたり。キスを交わすと電球が点灯し、水道が流れ、ガスコンロが点火する。階下のせむし男に古い布張りの椅子を贈られ、次々に家具が増え、物質的には豊かになったが、ふたりの気持ちがすれ違う。口論になりはじめて役者は台詞を発する。愛のないキスでは電灯は点かない。

『水彩画』は1958年のデビュー短編作品(10分)。仕事をせず酒浸りの夫(ゲンナジー・カラシェニニコフ)がへそくりを持ち出し追う妻(ソフィコ・テアウレリ)と共に美術館で出会う一枚の水彩画。貧しい家族の諍いと和解を描いた心あたたまるリアリズム映画です。

1959年の『珍しい花の歌』(16分)は監督の意に反してソ連の検閲によりナレーションが追加されたため字幕を表示しない旨のテロップが冒頭に流れる。野の花には東欧の伝統歌の合唱、品種改良された温室の花にはショパン軍隊ポロネーズが官製管弦楽団の荘厳な響きで重なる。造園家の庭の多肉植物、花柄のテキスタイルデザイン、抽象化されたレリーフや絨毯の模様の花。ロードローラーに踏みつぶされる花は『皆さま、ごきげんよう』にも続くモチーフであり、アスファルトの割れ目に咲く花は希望の象徴か。

イオセリアーニ監督の最初期作品を通じて思ったのは、監督は言語による伝達を映像ほどには信じていないんだろうな、ということです。背景にはソ連の圧政があり、ジョージアの民衆とソ連政府の対立を民衆側に立って象徴的に表現していますが、家具運搬人も育種家も民衆なので割り切れない気持ちがあって、それを抽象化された映像を通じて我々観客に問いかけているように思いました。

『四月』のオープニングの俯瞰はドローンのない時代にどうやって撮影したんだろう。『水彩画』の独表現主義や伊リアリズムの影響を感じさせる表情のクローズアップ。『珍しい花の歌』の月明かりに照らされる美しい花々。など、政治的思想的背景とは別に映像表現としても大変面白かったです。

 

2023年3月6日月曜日

皆さま、ごきげんよう


18世紀末のパリ。2人の官吏に断頭台に連行されるバルタザール男爵(リュフュ)。広場で編み物をしながらギロチン刑を見物する女たちが歓声を上げ、男爵の首はパイプを咥えたまま切り落とされる。

20世紀の東欧のどこかの国で国軍と民兵が内戦を繰り広げている。制服の兵士につぎつぎに撃ち殺される民兵たち。正規軍が民家に踏み込んで略奪を行い、女たちは逃げ惑う。

現代のパリ。アパルトマンの管理人(リュフェ)は銃器の闇取引をしている。人骨収集と修復が趣味の人類学者(アミラン・アミラナシビリ)とは腐れ縁の親友だ。覗き魔の警察署長(マチアス・ユング)の娘(フィオナ・モンベ)はヴァイオリニスト。ローラーブレード窃盗チーム、家を建てる男(マチュー・アマルリック)、ホームレス、娼婦たち。

現在89歳のイオセリアーニ監督が81歳で撮った現時点における最新作は、過去作のモチーフがそこかしこに織り込まれたセルフオマージュともいえる作品です。メインプロットは管理人と人類学者、二人の老人のアンビバレントな関係性だが、没落貴族も底辺を生きる者たちもフラットに描かれ、彼や彼女らに向ける客観的なまなざしが優しいです。

車道に落とした何かを拾おうとしてロードローラーに轢かれぺしゃんこになった男をアパルトマンのドアの下の隙間から入れろと女房に言われ、蛸煎餅状の遺体を運ぶ男たちに突風が吹いて全員の帽子が飛ばされるシークエンス、人類学者に携帯電話で罵詈雑言を浴びせる管理人に駅の反対側のホームにいる人類学者の声が近づきカメラがパンすると姿が映り電話を投げつけるシーンが笑える。

冒頭のギロチンがラストシーンの魚の調理につながり、伏線回収を無意味化するのが痛快です。