2010年8月29日日曜日

トイレット

残暑の日曜日、用事は午前中の涼しいうちに済ませましょう。銀座テアトルシネマで荻上直子監督の映画『トイレット』の初回を鑑賞。

パニック障害でヒッキーの兄モーリー、アニヲタの弟レイ、大学で詩のクラスに通うパンクな妹リサ、そしてもたいまさこ演じるばーちゃん。ちょっとした謎解きとどんでん返し。観終わったあとに誰もが餃子を食べたくなることでしょう。

もたいさんてまだ57歳なんですね。映画のなかではどう見ても70代。おみごとです。セリフはふたつしかありませんが、表情と動きで演技しています。割り箸を袋から出し、割り、寿司を口に運ぶ。その一連の動作はまるで、一流の剣士のよう。スローでまったく無駄がなく、優雅ですらあります。

レイの同僚のインド人。ヲタの動きは万国共通ですか。名作『電車男』の山田孝之を彷彿とさせます。要所要所で登場するセンセーという名の猫が、美しく、気高く、愛らしいです。

 

2010年8月22日日曜日

オトエホン-東京編

昨日は neutron tokyo の足田メロウ展オープンニングパーティに大勢お運びくださいましてありがとうございました。充実したパフォーマンスを提供することができたと思います。

木村英一さんがびっくりするほど男前で、triolaのお二人も美しく、リハーサルからテンションが上がりました!

会場でもお知らせしましたが続編の開催が決定しました。残念ながら昨日ご都合の悪かった皆さんも是非どうぞ。

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オトエホン-東京編
2010年9月10日(金)20:00開演
出演:足田メロウ(ライブペインティング)、triola(弦楽二重奏)、カワグチタケシ(朗読)
料金:1,000円
会場:古書ほうろう(東京都文京区千駄木3-25-5)   tel.03-3824-3388

会場の地図はこちら↓
http://www.yanesen.net/horo/about/
東京メトロ千代田線千駄木駅2番出口を地上に出てそのまま左に7~8分。
JR山手線日暮里駅からの道のりも楽しいです。
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オトエホンはメロウ氏が主催して、京都で不定期開催しているイベント。昨日のパフォーマンスに作品数、上演時間を増やし、更にグレードアップした演目になると思います。

平日ですが、ゆっくりめの開演時刻ですので、お仕事帰りにも、海水浴帰りにも好適。お誘いあわせの上、ご来場ください!

足田メロウ展-mellow tone-は9月12日(日)まで neutron tokyo で開催されています。こちらも是非ご鑑賞ください!

 

2010年8月16日月曜日

サブタレニアン・ホームシック・ブルーズ

夜になっても暑さの勢いが衰えません。この感じ、前に経験したことがあると思ったら、一昨年のうだるような猛暑の京都の夜でした。

せめて涼しいところにということで、ユナイテッドシネマ豊洲のレイトショーで『借りぐらしのアリエッティ』を鑑賞しました。 美しい庭を持つ古い邸宅の床下に暮す小人と元気のない美少年のお話。正味90分弱で楚々とした味わいのある小品といっていいのではないかと思います。

アリエッティが髪を束ねているクリップは、人間サイズだと相当小ぶりのものですね。

僕が通っていた小学校は戦前に建てた古い木造校舎で、教室の木製椅子が大量に収納された地下室があり(実際には崖っぷちに建っていたので半地下)、小人が住んでいて、夜中に教室にいたずらをするという言い伝えがありました。アリエッティたちの3倍ぐらい、七人の小人サイズを当時は想像していました。
 

2010年8月7日土曜日

トップ・ボーイズ

カミングアウトしているゲイの劇団フライングステージの第35回公演「トップ・ボーイズ」を下北沢 OFF・OFFシアターにて鑑賞。敬愛するますだいっこうさんが、2007年の「サロン」以来3年ぶりに出演ということで、わくわくしながら18時半の開場時間直後に会場入りしました。

10年程前にフライングステージを観始めた頃、客席は9割がた男子。近年は女性のお客様も増えて半々ぐらいな感じでしたが、今日のソワレはひさしぶりに男子比率、同性カップル比率高く。それはそれでテンション上昇(笑)。

あらすじは劇団のサイトをご覧いただくとして、アラン・チューリング/大木健司役のますだいっこうさんの抑えた渋い芝居にヤラレました。そしてフレディ・マーキュリー役の加藤裕さんの立ち姿がツボ過ぎていちいち爆笑、ボヘミアン・ラプソディのリップシンクで最高潮に。本物のフレディも大好きです。オスカー・ワイルド役の松之木天辺さんルーファス・ウェインライトばりの美声で歌う「虹の彼方に」に感涙。

パーティに招かれた9人のゲイの偉人たちのうち4人がイギリス人でした(あとはアメリカ人、フランス人、イタリア人が各1人ずつ、日本人が2人)が、イギリスでは1967年まで同性愛は犯罪だったということもこのお芝居で知りました。

同性愛者であることの幸福と不自由、カミングアウトによって獲得する自由と差別、などなど。いろいろな相反する立場を複数の登場人物の台詞にちりばめた関根信一さんの脚本にはいつも、大笑いさせられながら、セクシャリティに関わらず人間が生きるということの本質的な意味を考えさせられます。

セクシャル・マイノリティなんていう言葉を僕も普段簡単に使ってしまうのですが、「マイノリティ=少数派」じゃなくて「多様性」って考えたほうがいいんじゃないかな、とか。

客席最後列に篠井英介さんがいらっしゃいましたが、オーラ消しまくりでした。ステキ。