日曜日も晴れ。山手線に乗り換えて大塚へ。音楽堂 ano ano で手島絵里子さんと明利美登里さんの室内楽リサイタル Viola & Piano Duoconcert vol.5 を鑑賞しました。
ヴィオラの手島絵里子さんは蓮沼執太フィルの新譜リリースツアーを終えたばかり。triolaなどのオルタナティブなユニットの活動と並行して、オーセンティックなクラシック音楽の演奏会をピアノの明利美登里さんとともに定期的に開いてます。今回のテーマは「出会い、そして自由への旅立ち」。
・シューマン 詩人の恋 op.48より 第1曲 素晴らしく美しい5月に
おとぎの絵本 op.113
・ブラームス ラプソディ op.79-1 ロ短調
幻想曲集 op.116
IV.間奏曲 ホ長調
VII.奇想曲 ニ短調
・ラフマニノフ プレリュード op.32-12 嬰ト短調
プレリュード op.3-2 嬰ハ短調
・ヒンデミット ヴィオラソナタ op.11-4
後半のふたりの作曲家の共通点は政変によってアメリカ合衆国に亡命したこと。ラフマニノフはロシア革命、ヒンデミットはナチスドイツ独裁時に。というようなMCを交えて、演奏会の雰囲気は和やかです。
半地下の小さな会場は観客で一杯です。ピアノとヴィオラのダイナミックな音圧が、集った全員の鼓膜を同時に震わせているさまを想像していました。
ヒンデミットは後期ロマン主義と無調性音楽の端境期の作家です。前世代に対するリスペクトと反感という端境期ならではの揺れる感じと、その環境下で自分の表現を極めようという意志の強さ、相反する要素がその音楽から滲んでいるようで面白かった。いままであまり気に留めていませんでしたが、もっと聴いてみようかなと思いました。
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