冬晴れの師走の祝日、ユナイテッドシネマ豊洲で、三谷幸喜監督作品『清須会議』を観ました。
1582年6月21日、本能寺の変で織田信長(篠井英介)と長男信忠(中村勘九郎)が明智光秀(浅野和之)によって討たれる。10日後、山崎の戦いで羽柴秀吉(大泉洋)が光秀を討ち、その2週間後に清須城で織田家の跡継ぎを決める評定(会議)が開かれたという史実に基づくコメディです。
信長の二男信雄(妻夫木聡)を推す秀吉。三男信孝(坂東巳之助)を推す柴田勝家(役所浩司)と丹羽長秀(小日向文世)。遅刻する者、急遽呼ばれる者。それぞれの思惑、本音と建て前が交錯し、根回しや駆け引きを名の知れた戦国武将たちがセコくセコく繰り広げます。態度に筋が通っていて格好良かったのは前田利家(浅野忠信)ぐらい。
髷のヅラはリアリズムなのかな。普通の時代劇ではあまり見たことのない形状です。むしろ一般の時代劇がいかに虚構と様式美の上に成立しているということがよくわかります。
マザコンで知られた三谷監督のこと、数こそ少ないですが女性の登場人物たちはみな美しく、強く、したたかに描かれています。農民の出である寧々(中谷美紀)以外、お市の方(鈴木京香)も松姫(剛力彩芽)も殿上眉(所謂麻呂眉)で怖い。眉毛ってすごい大事だなあ、と思いました。
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