2014年7月19日土曜日

PRESENT

ひと月ぶりの更新です。梅雨明け間近の土曜日の昼下がり。下北沢OFFOFFシアター劇団フライングステージ第39回公演『PRESENT』を鑑賞しました。

フリーターの太陽(澤口渉)と地方公務員坂井(阪上善樹)は同棲3年目の30代ゲイカップル。ある休日の朝、太陽はHIV検査で陽性が出たことを坂井に告げる。

フライングステージはカミングアウトしているゲイの劇団です。このお芝居の初演は2003年。たぶんそのときにも観たはずなのですが、まったく筋を覚えておらず、新鮮な目で楽しめました。

テーマは重いのですが、全体にコメディタッチな演出で、ふたりを取り巻く人々も皆お人よしの善人ばかり。石関準さん演じるトイプードルのブリーダーのみっちゃんのおネエならではの毒舌とおせっかいの暴走ぶりは笑えます。

作・演出の関根信一さんは主人公の母親役。(ノンケの)おばさん役が板につき過ぎてもう男性を演じる姿が想像つかないほどです。「孫がいるようには見えないでしょ?」という台詞が客席の一番の笑いどころでした。役の設定は52歳。実年齢は僕と同じ49歳。見た目の大御所感は還暦オーバー(笑)。

唯一の女性出演者(生物学上の)HIV陽性者のサポートボランティア役の木村佐都美さんおちないリンゴ)の3パターンの衣装の鮮やかな色合いと金髪のヅラがとてもよく似合っていました。

タイトルの"PRESENT"を字義通りに取ればラストシーンのクリスマスの贈り物につながりますが、それは同時に「提案」「現在」「存在」でもあり、更に"GIFT"であれば「才能」「個性」という意味も含まれているのだなあ、と思いました。




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