2014年2月15日土曜日

ゼロ・グラビティ

東京は2週続きの積雪です。ユナイテッドシネマ豊洲にてアルフォンソ・キュアロン監督映画『ゼロ・グラビティ』を観ました。

2013年12月の公開からかなり日が経っていますが、昨年1月に『フランケン・ウィニー』を観たときの3Dメガネをその後使う機会がなかったので、遅ればせながら。

ロシアがもう使わなくなった自国のスパイ衛星をミサイルで粉砕したため、その破片が衛星軌道上に飛び散り、スペースシャトルを襲った。ハッブル望遠鏡の通信不調をメンテナンスしていたライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とマット・コワルスキー中尉(ジョージ・クルーニー)は大破したシャトルから切り離され、宇宙空間に放り出される。酸素は残り少なく、地上との音信が途絶え、ふたりをつなぐ無線通信だけが頼り。

というと、レイ・ブラッドベリの短編小説「万華鏡」を思い出すSFファンは多いと思います(あるいはそれに影響を受けたと言われる石ノ森章太郎の『サイボーグ009』のラストシーンを)。それらが書かれてから長い時を経て(「万華鏡」は人類が月に行く以前の作品です)、テクノロジーは変化しましたが、宇宙空間の絶望的なまでの拡がり、残酷さ、美しさは何も変わっていない。

90分というコンパクトなサイズで、科白のある登場人物は前述の2名のみ(後半1時間はサンドラ・ブロックの完全な一人芝居)。99%は宇宙空間のシーンで、その構成要素の少なさはハリウッド映画としては異色です。

映像による宇宙酔いを心配している人も大丈夫。カメラワークが安定しているので(というよりほぼCG)落ち着いてスリルを味わえます(?)。

僕もかつて取り残された宇宙飛行士が主人公の詩を書いたことがあります。「答え」というソネットです。「舗道」「夕陽」と3部作になっており、いずれも9.11同時多発テロとその後の宗教戦争(とあえて言います)に対する理不尽な気持ちをベースにして書きました。

「万華鏡」の主人公は宇宙服のまま大気圏に再突入して燃え尽きます。「答え」では腐敗せずに宇宙空間を漂い続け、「ゼロ・グラビティ」は最後に再び重力を感じることができます。

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