2010年5月2日日曜日

1955年生まれ

ようやく季節が暦に追いついてきました。初夏の午前中、松屋銀座で開催中の『ゴーゴーミッフィー展』へ。

百貨店の催事場なので小ぢんまりしてはいますが、充実した展示に満足しました。ミッフィーの原画の、線や色彩をどんどん削ぎ落としていく製作過程。眼の位置を0コンマ数ミリずらすだけで、視線の向きを変える技術。本物はやはりすごいです。

作者のディック・ブルーナ氏は絵本作家になる前に、父親の出版社で出していたブラックベア・シリーズというペーパーバックの装丁を2000冊以上手がけたそう。「メグレ警部」シリーズのオランダ語訳など、この現物も美しく、とても刺戟を受けました。いまちょうどプリシラ・レーベルの次回作として、井上久美さん作のドローイングと写真入り旅行記の装丁作業中なもので(こちらもお楽しみに!)。

若くみえますが、うさこちゃんは1955年生まれの55歳。そのお誕生日をみんなでお祝いしましょうということで、たくさんの日本人アーティスト/クリエイターのオマージュ作品が展示されていました。和田誠さんの作品が原画のフォルムを活かしながら、和田さんの色彩になっていて、印象に残りました。

午後は東京国際フォーラムに移動して、『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2010』。 公演No.143、Cホールで、フンメルのトランペット協奏曲とモーツァルトの交響曲第35番「ハフナー」を聴きました。今年のテーマは「ショパンの宇宙」なのですが、天邪鬼ですみません。。

ウィルソン・ヘルマント指揮、パリ室内管弦楽団、ソリストはフランス人のロマン・ルルーという巨漢。若いアジア系アメリカ人の指揮するモーツァルトは、テキパキとしていながら細部にまで神経の行き届いた、小気味良い演奏でした。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿