2019年4月21日日曜日

ノラオンナ53ミーティング~ めばえのぬりえ~

晴天の日曜日、吉祥寺STAR PINE'S CAFEへ。ノラオンナ53ミーティング ~めばえのぬりえ~ NORAONNA NEW ALBUM「めばえ」リリースライブ にお邪魔しました。

2004年4月21日はノラオンナさんが 1st ミニアルバム『少しおとなになりなさい』でデビューした記念すべき日。それから毎年同じ日にワンマンライブを行い、50歳になった2016年に会場をMANDA-LA2からSTAR PINE'S CAFEに移しています。

1部は斉藤由貴の「卒業」のカバーから。名曲に自分の曲が負けたくないという思いから以前はカバーに積極ではなかったが、キャリアを重ねるごとにその拘りも解けた、という。橋本安以さんHAM)、エビ子・ヌーベルバーグさん、2棹のヴァイオリンが間奏から加わります。

2曲目はデビュー盤の表題曲「少しおとなになりなさい」。リラックスしたMCを挟みながらカバーとオリジナルが交互に進む前半。ノラさんの音楽の確かな骨格が輪郭線となり、安以さんの弦楽アレンジがあたたかく爽やかな春の色彩を添える。オリジナル曲「こくはく」のメインボーカルはエビ子さん。「さくら」のラップパートのアンニュイな表現の意外性。「Baby Portable Rock」「夢で逢えたら」の3声のハーモニーも大層チャーミングでした。

2部はノラさんひとりで昨年11月リリースの最新盤『めばえ』全16曲をノンストップで演奏する濃密な50分。1部のガールズパーティといった趣きからがらりと空気を変え、会場は深夜の雰囲気に。『めばえ』は珠玉の短編集。ピンク・フロイドの『狂気』やザ・ビートルズの『アビー・ロード』B面のような作りのコンセプトアルバムと言ってもいいと思います。個々の楽曲が独立した美しい旋律を持ちながら、ひとつの主題を中心に有機的に連鎖し、アルバム全体として大きな流れを形成している。それを声とテナーウクレレだけで作り上げた冒険作です。

ブルージィだったり、ジャジィだったり、ホーリィだったり、時にコミカルに、またウクレレを激しくかき鳴らしたり。いわゆる一般的な美声とは異なるのですが、ベルエポック時代のシャンソン黎明期を想起させるようなソウルフルな歌唱。わかりやすくポジティブなメッセージがあるわけではないのにも関わらず、一周して人生賛歌になっている。

『めばえ』を歌い終えたあと、ノラバーの壁時計の秒針の響きとともに、ステージにも客席にも深い余韻が残る夜でした。

ノラオンナ50ミーティングのフライヤー制作と来場者特典の冊子『詞集 君へ』の装幀・製本に続き、今回は会場BGMの制作を担当させていただきました。現在レコーディングされているノラさんの64曲のオリジナル曲のうち『めばえ』収録曲を除く48曲。約4時間の音源を2時間15分にMIXしました。どの曲にもストーリーがあってカットアップするのは難しかったですが、20年に亘り創造されたひとりの音楽家の作品と向き合うのはとても楽しく発見の多い仕事でした。どうもありがとうございます。


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