2013年1月17日木曜日

Poemusica 新年スペシャル!

三日前に積もった雪がまだ残る下北沢南口を通り抜けて。Workshop Lounge SEED SHIPにて"Poemusica 新年スペシャル!"が開催されました。新年にふさわしい、まるで福袋みたいに盛り沢山で楽しいライブになりました。

出演者はこれまでのPoemusicaで最多の6組。僕も面識のある方ばかりで、リラックスしたなかにも、それぞれ個性全開のパフォーマンスを聴かせてくれました。

市川セカイくんは高知出身。昨年末にSEED SHIPの忘年会ライブではじめて会いました。確かな音程の澄んだ歌声は完璧にコントロールされ、抒情的でストーリー性のある歌詞をよく引き立てます。ギターの腕もしっかりしていて、6本の弦をひとかたまりの音塊として心地良くきれいに響かせる技術を持っています。ジョン・レノンの"Imagine"を短調に乗せた新曲も良かった。

島崎智子さん。孤高のシンガーソングライター。昨年8月にもPoemusicaでご一緒させていただきました。MCを一切はさまず、次々に繰り出される名曲たち。ピアノも独特。右手は少女のようにリリカルなのに、左手は柔らかく包容力がある。歌詞は純粋で切なくて、歌声は不安定。不安定ゆえに聴き手の心の深いところに届くという至芸。神々しささえ感じます。演奏を終えて楽屋に戻ってきた島崎さんをつい「やさぐれ乙女」って呼んじゃった(笑)。

平井真美子さんとは2ヶ月連続3度目の共演です。抜群の安定感と表現力、瑞々しい透明感。ピアノソロのインストゥルメンタルですが、「銀河鉄道」といい、新曲の「回転木馬」といい、その音楽の情景喚起力に会場にいる全員が圧倒されました。素顔の平井さんはとても人懐っこくて愛らしい方。SEED SHIPで撮影されたこのレッスン風景を見てもらえば、彼女の素の魅力が伝わるんじゃないでしょうか。ブログの文章もチャーミングです。

小野一穂さんとはちょうど一年前、最初のPoemusica以来。一穂さんの音楽は、ギター演奏も歌も本当に丁寧で、一音一音に込めるものの大きさ、深さがちょっと尋常じゃないです。歌詞も、無駄な単語や間に合わせの言葉が無くて、どこまでも潔い。そのうえ声が良い。声からアルファ波が出てる、というのは、一穂さんのPV「退屈な歌」を監督したLittle Woodyの談。後半はそのLittle Woodyのベースとgnkosaiのカホンが加わり、厚みを増して。

Little Woodyの新作は羊毛パペットのカップルが登場するコマ撮りアニメ。彼のバンドLiquidレコ発ライブにも出ていたPHONO TONESの"Her Red Bicycle"のPV。なにもいうことないです。YOUTUBEを観て、きゅんきゅんしちゃってください! ※先月上映した『バラバラになったバラ』もYOUTUBEにUPされています。こっちもかわいい!

僕は先月に続き、真美子さんに伴奏をお願いして、今回は「無題(薄くれない色の闇のなか~)」を朗読。詩を細部まで丁寧に解釈して、美しいピアノピースを作ってきてくださいました。それからここ数年取り組んでいる歌詞の翻訳から一篇。Fairground Attractionの"Allelujah" を一穂さんのギターに乗せて。後半は一穂さんが唄ってくれました。おふたりの才能とミュージシャンシップに感謝!

そして最後は出演者全員で。グランドピアノの椅子に並んで座ったふたり(高音:平井真美子さん、低音:島崎智子さん)の姿がもうかわいらしくて、島崎さんのフリースタイルぶりが可笑しくて。

こんな具合に幕を開けた2013年のPoemusicaです。そして次回2/21(木)。なんと僕が超リスペクトしているミュージシャン/舞台女優/ドラァグクイーンであるエミ・エレオノーラさんが出演濃厚(笑)とのこと。もはや予測不可能なPoemusicaを今年もよろしくお願いします!


 

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