西麻布Ojas Lounge、渋谷SPUMA、茅ヶ崎TOIYAA CAFEなど、東京のサブカルシーンで常に注目されるスポットを手がけてきた土屋友人氏が、今年の2月に下北沢にオープンしたWorkshop Lounge SEED SHIPは、ライブスペースとは思えない2面ガラス張りで陽光の差す明るい室内、白煉瓦と木の質感を生かしたシンプルな内装と柔かな音響が魅力です。
左の画像は出演者控え室の照明。白熱球の灯りが小さな円形の金属板に乱反射して壁をミラーボールのように照らしています。井上侑さんが「きれいですねえ」と感心していると「ここがこの店で一番きらきらしている場所。お客さんは入ることができない、出演者だけの場所だから」とはオーナーの土屋氏の弁。
そんな丁寧で細やかな気づかいが、お客様にも、出演するアーティストにも、それぞれに向けられている、素敵なハコです。
今回ご縁があってお声掛けいただき「Poemusica vol.00」と題する、詩を感じさせる音楽と音楽的な詩をテーマにしたシリーズのパイロット版に参加させてもらいました。
共演者を紹介します。
Makoto Tanaka Piano solo unit は作曲家の田中マコトさんのピアノソロ。たとえていうなら、単館上映されるヨーロッパ映画の架空のサウンドトラック。叙情的な旋律と和声、緩やかなテンポが、言葉にはならないストーリーを感じさせます。
井上侑さんはピアノ弾き語り。キュートなビジュアルでアイドル的な要素も持ちながら、Tom Waits ばりに曲を途中で止め客席やスタッフに語りかけるステージ度胸もあり。今年180本のライブをこなしたのも伊達じゃない。ドラマチックな表現力もあります。
yojikとwanda東京在住のyojikさん(女性vo)と大阪から深夜バスで来たwandaさん(男性g)の遠距離デュオ。Rickie Lee Jones meets Nick Drake。あるいは初期のEBTGやTUCK&PATTIを思わせるような。ガットギターの優しい音色を生かした心地良い音楽です。なぜか途中からyojikさんがオノヨーコに見えてきて、歳末感満喫でした(笑)。
僕はそれぞれのセットの合間に3篇の詩を朗読しました。田中さんがドビュッシーの「月の光」をリハで弾いているのを聴いて、当日演目に加えた「無題(静かな夜~)」、その次に「Doors close soon after the melody ends」、井上侑さんの演奏をはさんで「クリスマス後の世界」。
一年の締めくくりにぴったりな心あたたまる時間を過ごしました。ご来場のお客様、共演者とスタッフのみなさん、どうもありがとうございました。そしていつもこのブログにお越しいただいているみなさんも、どうぞ良いお年をお迎えください!
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