2009年10月3日土曜日

すべて支那人は明後日の新聞の愛読者です。

雨が降ったり止んだりの土曜日の昼下がり、 PARCO劇場で『中国の不思議な役人』を観劇しました。 寺山修司の戯曲を白井晃が、アングラテイストは残しつつ、すっきりポップなミュージカル活劇にリメイク。

2月にTKレビュー3で共演させていただいたエミ・エレオノーラさんが、上海中のあらゆる本から「私」という文字を切り抜いてしまう肺病持ちの娼婦という、寺山ならではのキャラを華やかに演じています。

舞台美術は天井桟敷の小竹信節。竹ひご細工とか割り箸ピストルを巨大化したようなウッディーな可動からくり装置が、男子の工作ゴコロをくすぐります。

そんな舞台の上で動いている人たちを眺めているのはそれだけで楽しいことですが、今回は役者さんとダンサー(舞踏家)たちの動きや立ち姿の違いを観察しました。エミさんはそのどちらでもなく、エンターテイナーという感じ。カーテンコールのおじぎの仕方とか。

舞台にいる時間はそれほど長くはないのですが平幹二郎の圧倒的な存在感。女衒役の岩松了もナイス・キャスティング。夏未エレナ演じる主人公花姚の兄、麦役の田島優成くんは瑛太と森山未來と田中圭のいいとこどりしたみたいにチャーミングな若手俳優。今後要注目ですね。

終演後、楽屋口にてエミさんにシングルモルト・ウィスキーの差し入れ。出演者と関係者とでごったがえしていました。

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