地下の会場に降りるとBGMに懐かしいRon Sexsmithの1st Albumがかかっている。いつものように下手から登場したバンドメンバーが定位置について、mueさんがピアノに向かい「話のつづき」で始まります。
4月11日はmueさんが弾き語りソロアーティストとして初めてステージに立った日。2002年以来同じ日に開催されるアニバーサリーライブに僕は2013年から毎年通っていますが、昨年はスケジュールが合わず泣く泣く断念。2年ぶりのmue musicに心躍りました。
4曲目の「Angry Man」からはギターに持ち替える。毎年少しずつ変わるメンバーの演奏も楽しみ。今年は2021年の『大きなひとつの丸の中で、行ったり来たり。』と同じ、タカスギケイさん(g)、市村浩さん(b)、熊谷太輔さん(dr)。パーマネントなバンドではないのに一体感のあるグルーヴが会場を満たします。
特に今回は二部構成の後半の立ち上がり、ブラシをスティックに持ち替えた熊谷大輔さんがプリミティブなアフリカンビートを叩き出す「赤」と、一転してビートレスなアンビエントサウンドに寓話的な歌詞を乗せた「大きな流れを作る」の対照的な2曲は新境地でした。
毎年このライブの締めくくりを飾る名曲「東京の夜」には空間的な広がりのあるイントロダクションが付加され「目を閉じて、想像してください。宇宙、地球、日本、東京、吉祥寺、MANDA-LA2」というフィッシュマンズへのトリビュートともとれるMCを乗せて、我々観客の分散した思考を一気に集中させる繊細な大技を繰り出す。
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