明るい夕方。西武柳沢へ。『ノラバー日曜生うたコンサート&デザートミュージック』mayulucaさんの回に参加しました。
ノラバーの黒い扉を開けると一昨日素晴らしいライブを披露した店主ノラオンナさんが笑顔で出迎えてくれました。窓の外は夕暮れ。mayulucaさんがギターを爪弾き歌うのを麦チョコとピーナツをつまみながら聴く。
セットリストの前半に置かれたコロナ禍に書かれた楽曲たち。「鳥ならよかったな/あなたのうちに飛んでいける」(希望の朝)、「あなたに会いたい/同じ空気を吸いたい」(あなたにとって光とは)、「滑稽なほど私じたばたしていたの/ごめんねなんにも悪くない」(箱庭)。
あらためて歌詞に耳を傾けるとストレートなラブソングに聴こえてきます。mayulucaさんの従来の楽曲は描かれている対象をすこし離れた場所から息をつめて観察しているようなところがあり、観察の対象は時に自分自身だったりもするのですが、絶妙なその距離感が図らずも可笑しみを生んでいると思っていました。
ライブ後半に演奏したミニマルなリフ主体の構築的な楽曲群と並べると、この3年間の世界の変化がmayulucaさんに及ぼしたゆらぎとそれを自身の表現スタイルに取り込むゆるぎなさを同時に感じます。
ノラオンナさんの「梨愛」のカバーを含む12曲1時間のライブのあとは演奏家とオーディエンスが一列にカウンターに並んでノラバー御膳を食べる。4月の献立は桜の塩漬け乗せたけのこごはん。ポテトサラダ、大根油あげ巻、だし巻き卵、ポテトコロッケ、きんぴらごぼう、さばみりん、小松菜からし和え、豆腐とわかめの味噌汁。
食事しながら楽しい会話で一気にやわらいだ空気の中でデザートミュージックの配信ライブが始まる。2015年に書いた歌詞のメロディを忘れて新たな曲をつけ直したという新曲「アネモネ」。すこし時間が余ったのでというので、mayulucaナンバーで僕的最高ハイパーチューン「流浪の日々」をリクエストして歌ってもらいました。ありがとうございます。
配信のあとはノラバープリンとバニラアイス、挽き立てのノラバーブレンドコーヒー。おしゃべりは更に続き、柳沢の夜は更けていきました。
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