大英帝国スコットランドの首都エディンバラで1957年に生まれたステュアート"ウッディ"ウッドは、小学校で左利きを尼僧に咎められた。幼少期のカラー8mmフィルムが残っていることから、裕福な家庭に育ったと思われます。
ナット・キング・コールに憧れ、15歳のときに同級生とジャズトリオを結成した。ケルト音楽も好きでアンディ・スチュアートのレコードをよく聴いていた。地元の児童館で演奏していたところをベイ・シティ・ローラーズ(BCR)のマネジャーであるタム・ペイトンから声がかかり、17歳で加入した。
ベイ・シティ・ローラーズの初ライブはドンカスター。シェフィールド大学祭ではじめて黄色い声援を浴びた。1970年代後半に世界中のティーンエイジャーを熱狂させたアイドルバンドの誕生である。ハリー・ポッターの作者JKローリングもローラーマニアだったという。
ウッディが設立したThe Music Kitchenにより2007年に制作された本作は、ベイ・シティ・ローラーズというよりウッディが半生を自ら語るドキュメンタリーで、デジタル撮影なのはいいのですが、ズームするとモザイク状になる低解像度で、フッテージの希少性もないので、映画館で観なくてもいいかな、とは思います。
ボーカルのレスリーの尊大さに対して不満を貯めていたウッディが、コンサートのサックスソロのときに前に立ったレスリーを突き飛ばして解散するまでで映画の半分。残りはウッディのその後の音楽活動について(元BCRのダンカンと組んだKARU、南アフリカのヨハネスブルグで加わったNeil Solomon & The Passengersはどちらも悪くないバンドです)。最年長のアラン・ロングミュアー(左利き)脱退後に加入した人気メンバーのイアン・ミッチェルとパット・マッグリンは1mmも出てきません。
劇伴はウッディ自身がアコースティックギターでセルフカバーしたインストゥルメンタルバージョンのBCR楽曲で、これを聴くと本当に名曲ばかりだなと思います。"Saturday Night" "Yesterday's Hero" "Rock and Roll Love Letter" といったプロのソングライターが書いたヒット曲だけでなく、メンバーのエリック・フォークナーとウッディが共作した "Just a Little Love" "Angel Baby" "Rock 'N Roller" などオリジナル曲もいいし、Dusty Springfieldの "I Only Want To Be With You" 、The Four Seasonsの "Bye, Bye, Baby" 、Raspberriesの "Let's Pretend" と実にセンスがある。
ベイ・シティ・ローラーズはザ・ビートルズの楽曲はカバーしていないと思いますが、終盤にギターインスト版の "In My Life" が流れるのは自分語りのご愛嬌といったところでしょうか。







