2020年4月26日日曜日

夜、詩情の夜

日曜日の夜、21時。オンライン朗読ギグ【夜、詩情の夜】に出演しました。全世界のお茶の間でご視聴くださいました皆さま、素晴らしい共演者の詩人たち、主催の川方祥大さん、どうもありがとうございました。

先々週の『同行二人#言葉とともに』につづき、今月2度目の生配信ライブとなりました。今回は自宅のキッチンテーブルから。15分の持ち時間で以下3篇を朗読しました。

1. 希望について
2. 病院船
3. 白木蓮

2時間を8人で構成するこの番組。川島むーさんの安定した語り口、暁方ミセイさんの自然で流麗な発声、桑原滝弥さんの生身のテンション、和合亮一さんの緩急の技術、カニエ・ナハさんのライブ感溢れる脱構築性、大島健夫さんの低い重心。どれも僕にはないものです。ライブ会場とは違う環境でどのようなパフォーマンスをすべきか模索中の現在、共演者のみなさんに大変刺激を受けました。

川方祥大さんのけっして饒舌とはいえないけれど嘘のないMCは、番組に誠実な色彩を与えていました。2時間を超える番組を進行しながら、並行してワンオペで映像と音声をつなぐのは並大抵の集中力ではなかったと思います。お疲れ様でした。

アーカイブはこちらからご覧いただけます。これも配信のいいところ。

僕は Google Hangouts をキャプチャして TwitCasting.tvYouTube に配信してもらいました。Stay Homeの昨今、各々異なる環境を連携させて番組が成立し、世界中に届けられるのは、インドの大気汚染が解消されヒマラヤが見えるようになったり、ヴェネツィアの運河の水が澄んだりするのと同じように、疫病の世界的蔓延がもたらした恩恵のひとつかもしれません。

一方で、エモーションの交換やすべてのアートが電子の編目に封じ込められてしまうことには抵抗をしたい。サヴァイヴしてまた握手できる日のために。


 

2020年4月12日日曜日

同行二人#言葉とともに A POETRY READING SHOWCASE X

東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄大江戸線清澄白河駅A3出口の階段を上がり清澄通りを南下。清澄庭園の真向かいの Cafe GINGER. TOKYOさんは、店主髙山聡さんがセレクトしたレコード盤と書籍に囲まれる居心地の良いお店。

10回目の同行二人無観客配信ライブになりました。ご視聴くださったみなさん、ありがとうございました。一週間前に急遽決まったはじめてのことで、不慣れな点もあったかと思いますが、お楽しみいただけたなら幸いでございます。

1. Universal Boardwalk
2. 花を育てる人へ村田活彦
**
3. 月の子供
4. ANGELIC CONVERSATIONS
5. 病院船(新作)
6. 白木蓮
7. We Could Send LettersRoddy Frame)

以上が僕のセットリストです。今回はイラストレーター佐久間真人さんの作品展『言葉とともに』と同時開催。『言葉とともに』が12ヶ月それぞれ1枚ずつの連作ということで僕も12ヶ月の連作詩篇「Universal Boardwalk」を最初に朗読しました。

「病院船」は、新型コロナウィルス被害が甚大なニューヨークに、純白の船体に赤い十字がペイントされた米国海軍艦が入港するニュースを見て書きました。アーサー・C・クラークの小説『都市と星』からの引用を含んでいます。

村田さんはいつになく終始落ち着いた声で淡々と言葉を紡いでいました。カメラ慣れしているというか、その安定感には見習うところが多かったです。

生の朗読に比べてニュアンスが伝わりにくいという先入観があり、配信に関して正直消極的だったのですが、遠方や外国に暮らしている方、育児やその他個々の事情で家を空けづらい方が視聴できるのはとてもいいと思いました。佐久間さんの12枚の展示作品をふたりで6作ずつ紹介したのも配信ならでは。

アーカイブはこちらからご覧いただけます。⇒ https://twitter.com/i/broadcasts/1YqKDEdYOLYGV

撮影はiPhone、配信はTwitterを通じて行いましたが、画質音質も良好で、こんなふうに誰もがブロードキャストできる21世紀がくるとは思ってもいませんでした。スティーブ・ジョブスジャック・ドーシーにも感謝の意を表したいと思います。

そしてまたライブ会場でみなさんとお会いできる日が来るように、一日も早い事態の収束を願ってやみません。どうかそれまでご安全に。

 

2020年4月4日土曜日

同行二人#言葉とともに

畏れ多くも自らを芭蕉と曽良になぞらえてオトナ系男子二人の詩の道行き。村田活彦カワグチタケシによる毎春吉例朗読二人会「同行二人」のお知らせです。

2010年春に深川から出発して谷中白山渋谷吉祥寺。2017年秋に深川に戻り再出発。田原町を経て昨年は門前仲町のchaabeeさんで開催しました。

10回目となる今回は清澄白河のCafe GINGER.TOKYOさんから、同行二人としては初の試み、無観客配信ライブを全世界のお茶の間にお届けします。

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同行二人#言葉とともに
Dōgyō-Ninin#excursion_with_language
A POETRY READING SHOWCASE X

日時:2020年4月11日(土) 17時半開始
配信:https://twitter.com/katsuhikomurata/
料金:無料
出演:村田活彦a.k.a.MC長老、カワグチタケシ

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Cafe GINGER.TOKYOさんでは我々ふたりが敬愛するイラストレーター佐久間真人さんの個展「言葉とともに」を開催中(4/5~5/10)。今日、搬入のお手伝いをしてきました。言葉とともに旅をする12ヶ月の連作を展示しています。画像はそのうちの1枚、4月の作品です。カフェの営業中いつでもご覧いただけますので、お茶やランチの際には是非ご覧ください。僕も何か佐久間さんの展示にちなんだ作品を朗読したいと考えています。

視聴はこちらのリンクから。当日たくさんのみなさんに画面を通してお会いできることを楽しみにしています。「#同行二人」「#言葉とともに」で感想をつぶやいていただけるとうれしいです。