2026年7月28日火曜日

mueワンマンライブ

夕立ち。吉祥寺MANDA-LA2にてmueさんワンマンライブでした。

「雨の日はいいことがある/こだわりを捨てて」と最近恒例になりつつある鼻歌から始まったライブは3/4拍子の「午後の雨」、そして5/8拍子の「夏空」へと続く。緑茶色のリネンのワンピースのmueさんが今回はひとり。ガットギターの弾き語りです。

会場の外、吉祥寺は熱帯夜。タイからラオスへ小舟で渡り、インドへ「正しいトゥクトゥクドライバーの選び方」。アントニオ・カルロス・ジョビンの "Vivo Sonhando" (夢を見ながら生きる)。「夏なんです」では昭和の日本のカントリーサイドへ。世界各地の夏の光景をめまぐるしく巡りました。

4月11日の周年ライブで宣言した毎月ワンマン実行して、季節の微妙な移ろいを音楽に乗せて届けてくれるのは、とてもうれしいことです。

それに加えて今はmueさんのコンディションが僕の知る限り過去一良好。ギターもピアノもブライトで抜けがよく、歌声は全音域、全声量が艶やか。成熟とフレッシュネス、パッションとリラックスが絶妙にバランスしているのは、コンスタントなアウトプットが良い方向に作用しているのだと思います。迷走するMCはリピーターにとっては既に風物詩ですが、演奏に入ったときの確信に満ちた音楽の輝きとのギャップに心を掴まれる。

流麗な美メロの「ひとりでいられる」、初期の名曲「はっぴいえんどのそのあと」が聴けたし、超高速ビートルズメドレーで賑やかに締めて、マイフェイバリットmueナンバーのひとつ「気の向くままへ」のアンコールもうれしかったです。

今回最大の個人的発見は、Tracy Chapmanの "Talkin' Bout A Revolution" です。今年4月に刊行した僕の新詩集『fragments』の冒頭詩「永遠の翌日」は「革命の話をしよう」で閉じます。この詩を書いたとき、松本隆の『風のくわるてっと』とジャン=ジャック・ルソーの『エミール』は念頭にあったものの、1988年のこの曲のことはすっかり忘れていました。忘れていても潜在意識の中には確かに存在していた。そのことを強く引き出してくれる音楽の力を、mueさんのピッコロのように軽やかな口笛の間奏を聴きながら、思わずにはいられませんでした。

 

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