2026年9月29日火曜日

オペレーション:カブール 極限救出48時間


冒頭に、ハンガリー国立映画研究所、ハンガリー国防軍協力のクレジット。早朝の原野で草を食むうさぎ、横たわり煙草を吸う兵士たちの姿が徐々に明らかになる。アフガニスタン・イスラム共和国バグラム州の空軍基地。フレッド中佐(タマーシュ・ボロビチ)の号令で立ち上がる兵士たち。

2021年8月8日、米軍の撤退によりタリバンが覇権を握ったアフガニスタンの首都カブールで、本国から送られてきたリストに基づきハンガリー大使館員と現地採用した職員計200名を、48時間以内にウズベキスタンに移送するミッションが与えられた。

2019年12月21日。バーリント中尉(ガボール・ヤスベレーニ)はカブール郊外の山麓の駐屯地にいた。薬不足の市街地のクリニックから助けを求めに来たハンガリー人女性医師エステル(ブランカ・メサロス)。駐屯地はタリバンの襲撃を受け、爆風で吹き飛ばされたバーリントに襲い掛かったタリバンの戦闘員をエステルが医療用ナイフで切りつけ、バーリントは一命をとりとめる。

ほぼ同時期に公開された『ハワの手習い』『撃たれた自由の声を撮れ』がアフガニスタンにおける反タリバンの立場で製作されたドキュメンタリーなのに対して、ISAF(国際治安支援部隊)側から見た本作は役者が演じる劇映画なのでタッチがかなり異なります。

とはいえ、決死の覚悟で国外脱出を求めカブール国際空港のゲートに殺到する大群衆から対象者を選別するある意味残酷なミッションを遂行する過程で、選別されない人を作ってしまう。輸送機の搭載重量の上限があるため避けようのないことではあるが、選別された人、されなかった人、選別する隊員各々に傷を残すことになるでしょう。

司令部はハンガリー本国のケチケメート空軍基地に設置されており、救出人数が200名から急に590名に増やされたりして傍迷惑なのですが、結果的に現場の裁量が尊重されているのはいいと思います。

空港内で使用する輸送車や乗機用のタラップの調達を命じられて、他国軍からパクってくるところや、NATO軍の中でも、アメリカ人は嫌いで、イタリア軍のことはちょっと下に見ていたり、イギリス兵の皮肉にはイラっとするけれど一目置いていたりするのが面白いです。ハンガリー国防省の公式クレジット付きなのに大丈夫なのかな、と要らぬ心配をしてしまいます。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿