2015年8月1日土曜日

クイーン・ロック・モントリオール 1981

夏はやっぱりフェスでしょ。でも暑いし、虫に刺されるし、テントとか無理だし。というわけで有楽町へ。丸の内ピカデリー3で開催中のシネ・ロック・フェスティバル2015クイーン・ロック・モントリオール 1981』を観ました。

1曲目の"We Will Rock You" から脈拍数がダダ上がり、ラストの "We Are The Champions" まで20曲以上、息もつかせぬ名曲てんこ盛りの渦に巻かれる95分。

この1981年のアルバム『ザ・ゲーム』のワールドツアーの映像はDVD化もされているそうですが、テレビ画面で観るよりはるかに臨場感があるし、画質、音質も完璧。劇場の音量も申し分ないです。このときのメンバーは30代前半。最もコンディションの良い時期のバンドの魅力をあますことなく伝えてくれます。

ライダースジャケットにスーパーマンのタンクトップ、GUESS?のホワイトジーンズ、アディダス・カントリーという姿で登場するフレディ・マーキュリーは、この時代で既にロックのメインストリームから外れた異形の存在。前半15分あたりで上半身裸になると胸毛も背毛もすごいです。終盤は裸足にホワイトデニムのホットパンツ、首には赤いバンダナ。格好良いんだか悪いんだかわからないのですが、終始暑苦しく熱唱する姿に感動して泣けてくる。声がとんでもなく強く美しく、この世のものとは思えない(1991年没)。

バラードの名曲 "Love Of My Life" は、自身のピアノではなくブライアン・メイの12弦ギターで歌い上げます。シンプルなセットでサポートミュージシャンも入れずに、4人だけで硬軟、緩急自在のロックをこれでもかとばかりに投げ続ける("Bohemian Rhapsody" の中間部のコーラスパートだけテープを使用したライトショーになっています)。

美少年ロジャー・テイラーのティンパニ・ソロ、終始寡黙で地味なベースのジョン・ディーコン、"Save Me" 1曲だけのブライアンのピアノ、フレディのステージドリンクはハイネケン。バックステージショットや幻想的なイメージカットなどは一切はさまず、ステージ上の4人だけにフォーカスしたソウル・スイマー監督の演出は、スピーディなスイッチングでメンバーの表情をよく捉えている。ブライアンの衣装が3~4パターンあるので、何日かにわたって撮影されたフィルムを編集しているものと思われます。


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