連日の猛暑。熱帯夜。代官山UNITで開催された、金佑龍 2nd Full Album 「ling lom」リリースワンマン「~さあさあ、アルバム出すのかい。出さんのかい。アルバムツアーって謳っておいて出せないと思ったら出せるのかい。出せたらみんなにマジ感謝ツアー~」、素晴らしいライブでした。
新譜の中心メンバーである東横方面はペダルスチール宮下広輔(PHONO TONES、きわわ)、アップライトベース千田大介(Natural Records)、ドラムス脇山広介(tobaccojuice、
BIGNOUN、liquid)とgnkosai(gnkosaiBAND、リトルキヨシトミニマム!gnk!)、コンサーティーナ、ウクレレ、コーラスmoqmoq (オカザキエミ)。それにボーカル・ギター金佑龍(キムウリョン)という6人編成で叩きだすパーティー・チューンの数々。小学生女子から還暦近い紳士まで、多彩な客層で埋められたフロアを揺らす。
フロントマンのウリョンくんは、天才肌で情緒不安定なところもありますが、そんな彼をバンドメンバーもフロアの観客も全員が笑顔で見守っている。それに応えてグッドメロディをアイデア溢れるアレンジメントで手渡します。
OP曲「combo!」のひとりビッグビート、拳を突き上げシンガロングした「See you letter」、永遠に続くかと思われたアウトロ「Pora Pora」、ラスト曲フィッシュマンズの「ナイトクルージング」のサイケデリックダブノイズ、アンコール「時が止まれば」の繊細な歌詞と歌声。テクノロジーとエモーション、神経質さと包容力、自信なさげなMCと確固としたパフォーマンス、細部にこだわる几帳面さと豪放磊落さ。振れ幅の大きさが不安定さを超えて奇跡的に美しいバランスに転化する感動的な瞬間がいくつもありました。
タイム感の異なるふたりのドラマーにギターループが重なり、実質トリプルドラムとなる展開の高揚感。アルバムでもほぼ全曲を小粋なウィットに富んだミュージシャンシップで飾ったmoqmoqさんの存在も大きかった。
彼のライブに行くのは2013年の前作大阪レコ発以来でした。放蕩息子の2度目の帰還を今度は東京で祝福できたことをとてもうれしく感じます。
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