2024年2月12日月曜日

3K16 3人のKによる朗読会 第16回

建国記念の日の振替休日。La'gent Hotel Shinjuku Kabukicho Crospot CAFE & BARで開催した『3K16 3人のKによる朗読会 第16回』に出演しました。

会場のCrospot CAFE & BARさんは新宿歌舞伎町のどん詰まり。つい先日非合法の客引きが複数摘発された大久保公園の真向いで、高い天井まで届く窓から冬の午後の柔らかい日差しが注ぎ、落ち着いた雰囲気がありますが、ガラス1枚隔てた外はワイルドサイドです。

4. CLASSIFIED CONVERSATIONS

2000年に初めて開催した小森岳史究極Q太郎カワグチタケシによる3K朗読会の25年目ということで、前半は2000年前後に書いた作品と当時よくカバーしていた詩を朗読しました。

続くQさんは新詩集『ガザの上にも月はのぼる/道へのオード』から。社会的政治的イシューと日常の関わりや隔たりがいつもQさんの創作の動機。それは我々3人に共通する点もあるのですが、そのウエイトや現れ方が異なり、都度変化する。「現代詩人の使命とは携帯電話を持たないことである」は、ジム・ジャームッシュの映画『パターソン』をモチーフにした詩で、前日のライブで同作にインスパイアされたマユルカさんの「箱庭」を聴いた僕の内部で響き合いました。

小森さんは、自作詩に田村隆一ウィリアム・ブレイクを引用し「ジェットに乗ってどっか行きてえ」的に粗野な語り口を敢えて使用した初期作品のイメージとはギャップのある文学性を隠し持っている。これも我々の共通点といえるかもしれません。小森さんがルー・リードをブレイクビーツに乗せたa tribe called questだとしたら、僕はモンキーズをサンプリングしたDe La Soulの側に立ちたい、という違いはあるにせよ。この日朗読した僕の詩にはスピッツ伊勢正三の引用が含まれています。

7. 幾千もの日の記憶(究極Q太郎)
8. こんな時にまで言葉を探すしかないのだろうか(小森岳史)
9. Judy Garland

後半はQさんと小森さんの25年前の作品と自身の最近作を朗読しました。傾き始めた冬の陽を浴びてバーの高いスツールから脚をぶらぶらさせチーズケーキを食べるみなさんの姿に幸せな気持ちになりました。

ご来場のお客様、会場をご提供いただいたCrospot CAFE&BARさん、音響機材を担当し会場設営・撤収をしてくださった藤本敏英さん、どうもありがとうございました。また地上のどこかで3K17を開催したいと思います。その際は皆様どうぞよろしくお願いいたします。


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