残暑。東京メトロ丸の内線2000系に乗って、新高円寺STAX FREDへ。mue One man Live show in STAX vol.5 with タカスギケイに行きました。
mueさんのライブは、昨年10月に吉祥寺MANDA-LA2で開催された『あなたとわたしの間に流れる』以来。今回はギターのタカスギケイさんとデュオです。mueさんにとっても自粛期間後はじめて観客を入れてのライブということです。
今夜も僕だけが君のことを想っている(お月さまと)。こうして待ちつづける時間にも世界は動いているのよ(くもの糸)。
このライブで歌われた言葉たちは、時の奔流のなかで小さな自分を保つため、自身と周囲の人や事物の距離を確認する目的で選ばれているように僕には感じられました。
毎年4月11日にMANDA-LA2で開催される周年ライブとSTAX FREDで不定期に行われるライブは同じワンマンでも趣が異なります。STAY HOME中にfacebookストーリーで自室や公園から1曲ずつ配信することを経て「ちゃんとやんなきゃと思っていたけれど、歌いたいときに歌う気持ちを思い出した」と言うそのままに、内省的で親密な音楽が紡がれる。
いくつか歌われた英語の歌詞を持つ楽曲のうち2曲、Like a wheel と I sing for の訳詞を朗読した際にその空気が際立ちました。歌詞のみではなく詩や散文も含め、mueさんの朗読を聴くのはおそらくはじめてだったと思います。歌ともMCとも違う発声で、彼女の音楽と比べたら、流暢でもリズミカルでもなく、むしろたどたどしいのですが、そのたどたどしさに誠実さ、切実さが溢れ胸を打ちます。
また、ジャズスタンダードナンバー「バードランドの子守唄」の3rdヴァースのスキャットで聴かせたジャジーともポップともカテゴライズできない浮遊感は新感覚。未体験の心地良さでした。
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