2020年2月16日日曜日

となりの猫のたのみごと

雨上がりの昭和通りを銀座二丁目で渡って、ギャラリー銀座へ。佐久間真人展『となりの猫のたのみごと』の最終日にお邪魔しました。

ノスタルジックにくすんだ色彩で描かれるメカ。風景に点在する猫たち。変わらない安心感、遊び心と生真面目さ。

鯨統一郎著『テレビドラマよ永遠に 女子大生 桜川東子の推理』の表紙に描かれた丸く膨らんだブラウン管のガラス面に、同シリーズ第一作『九つの殺人メルヘン』の表紙画が反転して映り込んでいるという手の込みよう。

佐久間さんのなかで自作群をつなぐ物語があり、20年超のキャリアを紡ぐ縦糸になっています。旧国鉄の電気機関車をモチーフにした「EF10 ぶどう色の機関車」という作品も印象に残りました。

毎年2月の一番寒い時期に開催される個展に通って10年以上経ちました。最近数年は書籍の表紙絵や雑誌の挿画のお仕事がとても増え、書店で目にする機会がありますが、こうしてまとまった数の作品をかためて鑑賞することができるのはやはりいいものです。

佐久間さんは愛知県在住。個展最終日ということで、作家ご本人が在廊されていましたので、ご挨拶とすこしお話させていただきました。

 

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