ソロミュージシャンンとして演奏活動しているmueさんが昨年からクワイアに参加したというので出掛けて行きました。教会の礼拝堂でゴスペルを聴いて、このうえなく12月らしいHollyな気分になりました。
ハイテンションなMaster Of Ceremonyに先導されて約50名の男女混声聖歌隊が "GONNA HAVE A GOOD TIME" を歌いながらステージに上がる。上手に大きなクリスマスツリー、オケピにドラムス、ベース、ギター、キーボードのカルテット、背後の巨大なスクリーンに歌詞が投影されます。
全身で歌う喜びを表現するクワイア、独唱者はそれぞれ個性があって達者、タイトなバンドサウンドと相まってグルーヴィなドライヴ感が礼拝室の空気を震わせる。
教会音楽なので(三位一体説に基づく)神を賛美するわけですが、スクリーンに投影される訳詞を読んでいると無条件な賛美がひたすら続き、イエスも天国で気恥ずかしくないのかな、と思ってしまいます。
ノーマン・メイラー、パール・バック、遠藤周作、矢内原忠雄らが福音書に基づき書いた伝記小説の影響を強く受け、迷い悩み矛盾を抱えた複雑なパーソナリティを持つ僕のイエス像とゴスペルの歌詞中で賛美されるイエスにギャップがあり過ぎて戸惑ったのですが、長い布教の歴史において、またアフリカ系アメリカ人コミュニティにおいて、シンプリファイされたんだな、と落ち着きました。
冒頭の "GONNA HAVE A GOOD TIME" のようなワンコード系統はJames BrownからParliament Funkadelicを経由して現在のHIPHOPに繋がり、もう一方でバラード系の流れはAretha Franklin、 Whitney Houstonを経てSZAまで連なる。ブラックミュージック史を一気に遡る感覚が爽快です。
ソリストでは、本編ラストの "We Wish You a Timeless Christmas" を歌ったmueさんがいつものmueさんらしさ全開でしたが、「主の愛に満たされて」をリードしたMiyabiさんのまっすぐで嘘のない歌声が心に響き、もっと聴きたいと思いました。
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