1曲目は、はっぴいえんどの「夏なんです」をギター弾き語りで。熊谷太輔さん(dr)、市村浩さん(b)、タカスギケイさん(g)。2023年4月11日と同じメンバーが加わって、ジェリー・リー・ルイスの「火の玉ロック」カバーからオリジナル曲「雑音に埋もれて」の流れがエモく、こんな大きな声で歌うmueさんははじめてかもと思ったていたら、左耳のイヤリングが外れ肩に落ちたのを虫と勘違いして叫んだのが、この日一番の声量。
休憩を挟んで第二部は自身のピアノをフィーチャーしたインスト曲「star tour」、メンバー紹介を兼ねて再開しました。演奏力に定評ある3人の楽曲と歌声の良さを最優先したバックアップが優しい。ピアノの話で「習うのが下手、上手に習えない」というMCがあり、僕には無い感覚だったので、目から鱗でした。
「大きな流れをつくる」のサイケデリック・アンビエントな音像、八重山の島唄から炭坑節の盆ダンスチューンで夏感はいや増しに増す。2012年にはじめて共演したときに聴いた「knock my shell」から最近作「まだこの世にないゲームをしよう」まで、複雑な和声と曲展開もあの柔らかく明るい声質でポップに昇華するソングライティングとライブの多幸感は唯一にして不変。
20年以上のキャリアを持つmueさんですが、近年はバンドセットによるライブは毎年4月11日に同じMANDA-LA2で開催されるアニバーサリー公演のみで、そのせいか僕の中では春のイメージが定着しつつありました。3ヶ月インターバルに短縮することで逆に余裕が感じられ、季節の彩りのmue musicを発信してくれるのは大変よろこばしいことです。
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