五月晴れ。毎年5月の連休に東京国際フォーラムで開催されるクラシック音楽フェス「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO」がコロナによる休止期間を経て4年ぶりに開催されました。
2023年のテーマは中止になった2020年と同じベートーヴェン。3日間で6つの有料公演の前売券をゲット。初日は2公演を鑑賞しました。
■公演番号:133〈青年から壮年へ、創作の柱を若きカルテットで〉
ホールD7(アントーニエ)13:45~14:35
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番 ヘ長調 op.18-1
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調 op.95「セリオーソ」
ネイビーブルーのカットソーのジップアップブルゾンにトップサイダーの白いレザーデッキシューズを履いた細身男子3人と同じくネイビーのサロペットの女子1人がすたすたと登場。神経質で天才肌のリーダー、冗談好きな皮肉屋、しっかり者のまとめ役、情に厚い熱血漢。キャラ立ちした若い4人が、確かな技術でスピード感溢れる演奏を繰り広げます。イマドキの譜面はタブレットをフットペダルでめくるんですね。
■公演番号:115〈若きマエストロたちと猛進! 踊るベートーヴェン!〉
ホールA(マリア・マグダレーナ)20:30~21:55
亀井星也(p)
松本宗利音(指揮)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 op.37
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
2022年のロン=ティボー国際コンクールを制した21歳のピアニスト亀井星也の王子様感。音もきらきら弾んでいます。指揮者の松本宗利音は29歳。ご両親がカール・シューリヒトのファンなのかな。交響曲第7番といえば『のだめカンタービレ』で千秋先輩のライトモチーフになった第一楽章のきらびやかなリフレインを思い浮かべる方が多いと思いますが、僕はリチャード・ドレイファスが高校の音楽教師を演じた『陽のあたる教室』で使われた陰鬱な第二楽章が好きです。
コロナ前に比べると、海外オーケストラが来日せず、ホールの数が減り、ガラス棟地下のフリーゾーンもないので、祝祭感は少々薄れましたが、まずはフェスが再開できたこと、才気迸る生演奏を間近で聴ける環境が戻ったことをとてもうれしく感じます。
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