3月初旬としてはあたたかい曇り空。下北沢Workshop Lounge SEED SHIPでPoemusica Vol.47 が開催されました。
桂有紀乃さん。Poemusicaにご出演いただくのはVol.26、43に続いて3回目です。彼女の歌を聴いて感じるひりひりしたものと大きな愛情。有紀乃さんを衝き動かしているもの。あえてクリシェ(常套句)を積極的に用い、そこに真実の響きを与える歌声の切実さがあります。いつもお菓子を手作りしてきてくださいますが、この日はシナモンの効いた金柑のタルト。みんなで美味しくいただきました。
高校の卒業式を2日後に控えた梨帆さん。対照的にクリシェを意識して回避するタイプのソングライターです。初期RADIOHEADを想わせるスケール感のある楽曲に乗せる歌詞は10代のリアルな感情。身の回り数メートルから発して、広く普遍化させる声の力がある。特に高音の瞬発力は抜群。今は若さの勢いに任せたようなところがありますが、それでいいのだと思います。
新大阪からこだまに乗っていおかゆうみさん(画像)が唄いにきてくれました。彼女も3度目(Vol.29、31)、2年ぶりのPoemusicaです。その間、別の会場で(時にはホーム大阪で)何度かライブを観ていますが、毎度成長に驚かされます。今回はスローで静謐な曲を中心にしたセットリストでした。一音一音がとても丁寧な演奏で、しかもフレッシュさ、危うさを保っているのが素晴らしいです。
おつかれーずさんはVo&Gt杉本拓朗さんのソロユニット。歯切れの良いロックンロールと抒情的なミドルテンポナンバーを抜群の声量とテンションで唄い上げます。18歳の梨帆さんに触発されたのか、MCは杉本さんの10代の頃の修羅場恋バナに(笑)。サポートで入った鎌田瑞輝さんのピアノがリリカルで美しかった。
この日はSEED SHIPがオープンしてちょうど5年。2011年3月6日、東日本大震災の5日前のことです。その頃のことを思い出しながら「Doors close soon after the melody ends」「ANGELIC CONVERSATIONS」「コインランドリー」「We Could Send Letters」の4篇を朗読しました。「We Could Send Letters」は、2011年3月20日、はじめてSEED SHIPに出演した際に朗読した訳詞です。
SEED SHIP5周年おめでとうございます。開店した2011年の12月から始まったPoemusicaもお店と共に歩んできました。店主土屋さん、スタッフわかちゃん、お客様と共演者の皆様、いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
0 件のコメント:
コメントを投稿