2012年7月16日月曜日

The Xangos at ALVORADA

半月ぶりの更新。僕は元気です。東京の雨期はようやく明けたようですね。そんな海の日の夜。吉祥寺のランショネッチ(ポルトガル語で定食屋の意)ALVORADAへ。The Xangosのライブに行ってきました。

中央線沿いの雑居ビル。半地下のドアを開くと、海の家のようなプラスチックの椅子。天井にはサンパウロF.C.CRフラメンゴサントスF.C.のフラグ。ここは浜松かと見紛うばかり(笑)。5月にお会いしたときよりすっきり痩せて綺麗になったまえかわとも子さん(左利き)が豪快な笑顔で迎えてくれました。

オルタナ・ボッサとも形容されるThe Xangos。ノスタルジックでメローなブラジル音楽をベースにしながら、そんなことにはおかまいなしに逸脱しまくる中西文彦さんのギターは、ブルースに軸足を置いて革新的なロックンロールを創造していった初期The Rolling StonesにおけるBrian Jonesを思わせます。

ボーカルのまえかわとも子さんが、広い声域と5~6種類の声質を使い分け、自由奔放にメロディを紡いでいくさまは、生命そのもの。すこし天然の入ったチャーミングなMCと唄い出したときの神々しいまでのオーラのギャップ。

そして、七弦ギターとバンドリンでタイトかつ繊細かつパッショネートに、脇をがっちり固める尾花毅さん。この理想的なアンサンブルに、1970年代初期に関東学院大学セミナーハウスから発祥した湘南サブカルチャーのひとつの結実を見た思いです。枠にはまらない、なんてよく言いますが、枠にはまったアートがその枠をはみ出さずにはいられないときの爆発的な熱量にかなうものはないのかもしれない。なんて考えながら。

それでも3人の奏でるリズムは終始心地良く、それに身を委ね、眼の前でふつうに起こる化学反応にハッとしたり、甘いメロディにうっとりしたり。2曲のアンコールを含め全15曲を堪能しました。

フェイジョアーダ、フランゴ・コン・キアーボ、キビ、コシーニャと、料理はどれも美味しく、ビールがすすむ熱帯夜初日でした。

  

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