2019年8月18日日曜日

ノラバー日曜生うたコンサート


大潮の真夏日。郊外私鉄の明るい駅に降りる。西武柳沢ノラバー日曜生うたコンサート mayulucaさんの回に行きました。

バスの運転手さんに語りかける「出発」は、ライブの序盤に歌われることの多い曲です。運転手さんの答えは「どこかには行くだろうね」。その楽観的な声色とは裏腹に歌の主人公は知らない街に連れて行かれることに怯えている。と同時にかすかに期待もしている。

張り替えたばかりのスチール弦のブライトな響き。インテンポで安定感のあるギターに乗せて呼吸のように無理のない発声で歌われる微細な感情の揺れ。形容詞と別の形容詞のはざまに落ちた感情を掬い上げます。

「花ヲ見ル」「ほんとうのこと」「ひかりの時間」1stアルバムの収録曲が続き、祈り、聖性、アンセムというキーワードが脳内に浮かんでは消える。「きこえる」「熱風」「月の下 ぼくはベランダに」など、続く2ndアルバムのターンでは「温度を上げる曲を」と言っても、外見的には低体温で声を張ることもなく淡々と進んでいく。最新の3rdアルバムからは「彼と彼女のそれぞれ」「幸福の花びら」の2曲。「いろんな人がいろんな場所でひとりひとり何かをしている」というMCはマユルカさんのアティテュードそのものを表しているように思えました。

60分11曲というコンパクトながら、マユルカとしてのキャリアを振り返るクロニクルなセットリストでした。最近は俳優の西田夏奈子さんとのデュオ演奏聴く機会が続いていたのですが、ひさしぶりの完全ソロはまた別の淡い単彩の素描画のような味わいがあります。

8月、真夏のノラバー弁当は麻婆茄子ととうもろこしごはんがメイン。店主ノラオンナさんの手料理はいつも美味しく、ヤイヤー!と夜は更けてゆくのです。

9月、秋分の日の前日に、池ノ上の名店ボブテイルさんで、マユルカさん、西田夏奈子さんと共演します。ご都合つきましたら是非いらしてください。

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マユルカとカナコとタケシ

日曜昼下がりの地下
季節はずれの花
日常と非日常の間で
音楽と朗読がこっそりたゆたう
マユルカの音楽
西田夏奈子の声とヴァイオリン
カワグチタケシのポエトリーリーディング
90分のスペシャルライブです

2019年9月22日(日)
14:00open 14:30start
2000円 +DRINK ORDER

池ノ上ボブテイル
世田谷区代沢2-45-9 飛田ビルB1
https://ikenouebobtail.jimdo.com/
※ライブ終了後は通常カフェ営業になります。
   
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