2018年4月21日土曜日

ノラオンナ52ミーティング ~声とウクレレ~

夏日。レコードストアデイ。吉祥寺 STAR PINE'S CAFE で開催された『ノラオンナ52ミーティング ~声とウクレレ~』に行きました。ノラオンナさんが2004年に風待レコードからCDデビューした日、4月21日に毎年開催されるワンマンライブ。一昨年50歳になったのを機に会場がMANDA-LA2からSTAR PINE'S CAFEに移されました。

2016年の『詞集「君へ」 ~ノラオンナ50ミーティング~』、2017年『港ハイライト「抱かれたい女」リリースパーティ ”踊りませんか?”』は港ハイライトのメンバーにゲストミュージシャンを多数加えたフルバンド編成で魅惑のエンターテインメントを繰り広げましたが、今年は一転ひとりウクレレ弾き語りです。

というと原点回帰みたいなことになりますが、回帰どころか真の意味でクリエイティブかつ甘美なショータイム。魅了されました。

第一部は2014年のデビュー作『少しおとなになりなさい』全5曲と現時点の最新作である港ハイライト『抱かれたい女』から、歌詞の朗読とソプラノウクレレと歌。朗読によって浮彫りになる機微。この歌のこのフレーズは疑問形だったんだ! この連はここで句切れか! このシーンはこんなテンポ感なのか! という具合に何度も耳に馴染んだ曲が新しい意味合いで再生される。

二部は現在制作中の次回作『めばえ』全15曲をMCやインターバルを挟まず立て続けに惜しげもなく披露。テナーウクレレと歌声だけがそこで鳴っている。全編スキャットで構成されたアルバムタイトル曲「めばえ」が特に素晴らしかった。感傷的で神聖な響き。濃密な音空間。たったひとりで表現し続けること。音楽にうっとりしながらも、その覚悟に同じ舞台人として背筋が伸びる想いがします。

小西康陽さん。開場時は古い欧州映画のサウンドトラック、インターミッションにはオルタナティブなフレンチポップ、終演後は子供の合唱でThe Beach Boys "God Only Knows"。完璧な選曲とDJプレイでこのショーに美しい額縁を添えていました。
 

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