ライブは3rdアルバムのタイトル曲「幸福の花びら」から始まりました。昨年末に同じくノラバーにご出演の際は日程的に残念ながら伺えなかったのと、ここ数年は西田夏奈子さんとのデュオ形態マユルカとカナコの演奏機会が多かったので、ソロのmayulucaさんは2023年4月以来の2年ぶりとなります。
今回は14時半開演の昼のノラバー公演、すりガラス越しに春の午後の日差しが柔らかく店内を照らし「今日のテーマはチル」と言うmayulucaさんがいつも以上にリラックスして見えました。
2曲目はジム・ジャームッシュの映画に着想を得た「箱庭」。イントロのアルペジオが滑らかで美しい。つづく「梨愛」はノラバー店主ノラオンナさんの楽曲のカバー。お店の看板インコ梨ちゃん2号の鳥かごにも今日はマイクが立てられており、各曲の絶妙なタイミングでコーラスや合いの手や称賛のさえずりを聴かせてくれます。毎週のようにこのお店で良い音楽を浴びているうちに耳が肥えてしまったのか、勘どころの掴みかたは前世はミュージシャンと思えるほど。
「今日は満月。雨が降って見えなくても満月はある」と言って「朝の月」。そうだよ、明るい昼も雨の夜も地上の人間の事情は考慮せず月は輝いている。そんな超然とした、そしてすこしだけ地面から浮いたような、でも確固とした存在。それは僕がmayulucaさんの音楽に感じるものに似ています。
「かなかな」「日曜日」と過去タイトルが変遷し、「今日もおはよう/希望の朝だ」と歌う「希望」で生うたコンサート本編は終了し、15時半のおやつタイムではありますが、出演者も観客もみんなでお食事。ライブでは、以前は平日夜、現在は日曜昼のみ提供のノラバーさわやかポークカレーも実に6年半ぶりの滋味。かぶとルッコラのサラダもおいしく、ノラバープリンとノラブレンドコーヒーで会話が弾みます。僕は歌詞に出てくる「踊る」という表現についてすこし質問しました。
16時半から30分間の配信デザートミュージックは「アネモネ」のコーラスはインコも人間も全員参加で楽しかったです。全部終ってお店から出てもまだ明るい。昼間のライブもいいな、いい昼下がりを過ごしたな、と上がりかけた雨のなか西武柳沢駅までのんびり歩いて帰りました。
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