そぎ落とされた言葉、自己表現よりも音楽であることにひたすら奉仕する歌声、最小限に切り詰められたウクレレのつま弾きによって、ぴんと張り詰めたスリリングな空気を作り出すコンセプチュアルなライブパフォーマンスが2018年のアルバム『めばえ』発表以降は顕著でしたが、今日のステージは「わたしなりの忘年会」と言うように、カバーも多く交えて、楽曲に関するエピソードや日常雑感をMCにはさんで、いつになくリラックスムード。
3. パンをひとつ
4. めばえ
5. 風の街
6. ムーンリバー(オードリー・ヘップバーン)
9. 粉雪
10. 宮尾と私
11. ぼくのお願い
12. フルーツサンドウィッチ
14. 愛におぼれている
15. Stay home
16. きよしこのよる(讃美歌)
17. 流れ星
18. 無邪気なふたり
「ポップスが好きなんですけど、自分の持っている声がポップじゃないという葛藤がいつもあります」と言う。当時マッチの歌う「スニーカーぶる~す」を聴いて、どこがブルーズだよ、と批判的だったブルースマニアも、ノラさんのカバーを聴いたらみんな納得せざるを得ないと思います。
コロナ禍の2020年を通じて制作のお手伝いをさせてもらった4枚のホームレコーディングCD-Rの収録楽曲をはじめて生で聴けたのも感慨深かったです。全18曲、90分のなごやかなライブには温かな包容力があり、年の瀬らしい郷愁とすこし感傷的な気分になりました。
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