2018年5月5日土曜日

ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2018 ③

ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2018』最終日。今日は午後から池袋スタートです。

■公演番号:T323
パリのモーツァルト』 
東京芸術劇場シアターイーストボウルズ) 14:00~14:45
梁美沙(ヴァイオリン)
ジョナス・ヴィトー(ピアノ)
モーツァルト:「ああ、ママに言うわ」による変奏曲(キラキラ星変奏曲)K.265
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第21番 ホ短調 K.304
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第23番 ニ長調 K.306

初日に国際フォーラムで聴いたM156『パリのモーツァルト』と同プログラムです。一昨日すこし気になったピアノのミスタッチが改善されてヴァイオリンの美しい音色により集中することができました。ふたりの音量バランスもよくなった気がするのは座席のせいでしょうか。K.304第2楽章の澄んだロングトーンに心洗われる心地になりました。

■公演番号:T314
東京芸術劇場コンサートホールブレヒト) 1715~18:00
梁美沙(ヴァイオリン)
廖國敏(リオ・クォクマン)指揮 シンフォニア・ヴァルソヴィア
ノスコフスキ序曲「モルスキェ・オコ」
ブルッフスコットランド幻想曲 op.46

1曲目のノスコフスキで、このオケこんなに音デカかったっけ、大丈夫かな、と思いましたが杞憂でした。ブルッフのスコットランド幻想曲はブラームスの盟友ヨーゼフ・ヨアヒムが初演した実質的にはヴァイオリン協奏曲。難曲ですが、大ホールらしく音楽を大きく捉え、且つ細部まで行き届いた見事な演奏でした。ドイツの作曲家が英国を描いた作品をマカオの指揮者が振るポーランドのオーケストラとパリ在住の在日コリアンのソリストが熱演する。音楽が国境を越える瞬間。ちょっとだけ夢を見てもいいかな、と思えます。

■公演番号:M337『ソワレ・スカルラッティ
東京国際フォーラム ホールB5(ツヴァイク) 21:00~21:45
ピエール・アンタイ (チェンバロ)
スカルラッティ:ソナタから

3日間の音楽祭の締めにバロックで気持ちを整えて、と臨みましたが、想定外の自由な展開に。演目はあらかじめ決められておらず、555曲残されているソナタから即興的に選ばれる。45分の予定時間を30分以上延長して約20曲。アンコールはJ.S.バッハ無伴奏ヴァイオリン・パルティータから。学究的な一方ドラッギィでもあり、執拗に反復される音階によりトランス状態に。バロックとは歪み。その深淵を覗いた気分です。

ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2018。生演奏に浸った3日間。運営スタッフやボランティアのみなさん、今年もありがとうございました!

 
 

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