ピアノ弾き語りの詩-uta-さんから始まったこの日のステージ。独特の低い歌声は、伸びがあって、よく響きます。ストレートでパワフルな歌声とテンションの高いピアノ。特に左手がブギのリズムを刻むときのグルーヴ感は、最近聴いたなかでは一番でした。
Little Woody Animationの新作はHIPHOPのPV。スポークン・ワーズのリリックと連動して、タイポグラフィーが集まっては分散するという、知的にクールで美しいものでした。
DANさんはアコーディオン弾き語り。アコーディオンという楽器そのものの持つノスタルジックな響きを活かしたインスト曲から始まり、ロマンチックな歌詞を甘い声で奏でます。南米というよりもパリの地下鉄コンコースにいそうな、時に渋く、時に華やかな演奏と歌。ボルサリーノが似合う伊達男でした。
Little Woody Animation の猫語、タコ語にふたたび笑い、最後はノラオンナさんがウクレレを抱いて登場。
グレーのボートネックにジーンズのシンプルなスタイルですが、リハーサルのアディダスからシャープなフォルムのハイヒールに履き替えただけで、一瞬にして会場をしっとりとした雰囲気に包み込む。小さな音で正確に爪弾かれるウクレレと、詩-uta-さんとは180度方向の違う低い歌声。静寂に向き会う音楽。その凛とした佇まいに、聴いているこちらも背筋が伸びます。松田聖子の「赤いスイートピー」からオリジナル曲「こくはく」への流れには鳥肌が立ちました。
僕は先週亡くなった詩人、吉本隆明さんの作品を2篇朗読しました。レクイエムとして「夕の死者」、そして希望を込めて「よりよい世界へ」。それから自作の「コインランドリー」。実はこの作品は1月のPoemusica vol.1でも朗読したのですが、そのときに言い忘れたことがあって。それが何かは、会場に来てくれた方だけの秘密です(笑)!
さて次回のPoemusica Vol.4は、4月19日(木)の開催。えぐさゆうこ&江草啓太、まえかわともこ×オカザキエミ(moqmoq)、Little Woodyの出演が決定しています。同じテーマのイベントに定期的に出演させていただいて、共演者は毎回替わって、なんとなくわかりかけてきたことがあります。まだ僕のなかでもぼんやりとした感触なのですが、いつか具体的なかたちをもって、こちらでもご報告できたらいいな、と思っています。
リハーサル前に祐天寺(というより蛇崩)のcoffee carawayで開催中の「おとしぶみ●イシカワアユミ作品展」に寄ってきました。今回の作品は、平面の彩色版画と人形と花と葉、短詩(※画像参照)。カフェの天井から吊り下げられた二色のフェルトで作られた葉。そのいくつかの先端は、透明プラスチックの小さな雫をつけています。イシカワさんの手仕事はいつでも丁寧で好きです。コーヒーもやさしくおいしかった。3月24日(土)までの開催です。
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