オープニングSEにロジャー・ディーンのアニメーションが重なり、5人のメンバーが登場する。ジョン・アンダーソン(Vo)28歳、スティーヴ・ハウ (Gt ,Vo)25歳、クリス・スクワイア(Ba ,Vo)24歳、リック・ウェイクマン(Key)23歳、アラン・ホワイト(Dr)23歳。ロンドン・レインボー・シアターのライブ映像です。
1972年のイエスは、プログレッシブロックの到達点と後に評される名盤『危機』(原題:Close To The Edge)を世界的にヒットさせ、デビュー後3年でキャリアの頂点に立った。その5枚目のアルバムのドラマービル・ブルーフォードがキング・クリムゾンに加入するため脱退、ジョン・レノンの『イマジン』などで叩いていたアラン・ホワイトに変わった全米ツアー後の凱旋公演です。
トレードマークのフルアコGibson ES-175をメインにGibson SGダブルネック、Coral Electric Sitar、Martin&Co.、ペダルスティール、マンドリンなど曲中にも楽器を持ち替え弾きまくるスティーブ・ハウの奮闘ぶりが目立つ。
逆に、さらさら金髪ロン毛、総スパンコールマントのリック・ウェイクマンはソロ曲以外はサイドマンに徹した引きの芸。ピアノソロにジングルベルのラグタイムアレンジを挿入して、12月公演ならではのサービス精神を発揮する。
レストアされていないので、画質も音質も現代の耳目からはヴィンテージ感が免れ得ませんが、最盛期のYESの音作りを支えたエディ・オフォードがMIXしているため、ブライトでクリアな流石の仕上がりです。但し、長身の故クリス・スクワイアのリッケンバッカー4001はレコードほどバキバキではない。
ジョン・アンダーソンの歌声の透明感とハウ、スクワイアとの三声のハーモニーは天上の響き。当時のイエスの音楽は、非常に複雑で美しいものでしたが、この20代の若いメンバーたちが創造し、演奏していたことに驚かされます。
圧巻は1曲18分におよぶ「危機」。同タイトルのLP3枚組ライブアルバム "Yessongs" には13曲が収録されており、本作は別テイクで8曲。オープニングSEとエンドロールの "Starship Trooper" を除くと正味6曲なので、あっという間に終わってしまいました。日本語字幕はMCのみで歌詞には付いていません。


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