文化の日。下北沢Workshop Lounge SEED SHIPで開催されたアカリノートレコ発ワンマンライブ『小さな小さな舟灯りvol.4~未知なる円盤に乗ってみたい気持ち』に行きました。
アカリノート氏との出会いは2012年7月。共演が決まっていた同じく SEED SHIP の Poemusica Vol.7 の3日前、井の頭公園のベンチライブにお邪魔したときのことです。
それから何度か共演もし、僕が翻訳した "Melody Fair" の歌詞に新たな旋律を付け歌い継いでくれています。ライブはすこしご無沙汰していましたが、ひさしぶりに生で聴くその音楽は、はじめてのときと変わらず、みずみずしく美しく信頼に足るものでした。
豊かな声量で安定した歌唱、繊細さと粗野さを持つギタープレイ、染み渡るバラッドから賑やかなパーティソングまでアカリノート刻印されたソングライティング、聴かせどころ盛り上げどころを心得たショーマンシップ。いずれも磨きがかかりながらも、その揺るぎなさはどこから来るのだろう、と思いながら。
おそらくそれは、彼が彼自身の音楽を誰よりも愛し、信じ、且つ、常に冷徹な目で見てもいるからではないでしょうか。家族や周囲の人々に愛されて育った幼少期に形成された自己肯定感の強さがその基盤を強固にしているように感じます。
盟友と呼んでも差し支えないQooSueの那須寛史くんのギターが更に広大なアンビエンスを加えて、アンコールの「戦ぎ」(そよぎ)まで全20曲。SEED SHIP わかちゃんの隅々まで神経の行き渡った最高のPAで聴く、なつかしい「金平糖は炬燵の上に」のような珠玉の旋律はもちろん「ボヘミアンララバイ」や、新譜 "croquis" 収録の「慄き」「ネコはいいな」「遠い夜凪のバルカローレ」など、奇数拍の楽曲群が今日は殊に響きました。
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