三連休の最終日は早起きしてユナイテッドシネマ豊洲へ。ラッセ・ハルストレム監督の新作『親愛なるきみへ』(原題"Dear John")の初回上映を鑑賞しました。
春休みに実家に帰省した米陸軍特殊部隊員ジョン(チャニング・テイタム) は、両親の別荘に友達と遊びに来ていたサヴァナ(アマンダ・サイフリッド)がボードウォークから落としたバッグを、素潜りで海底から拾い上げたのがきっかけで、恋に落ちる。
2週間の休暇が終わり、ジョンは任地へ、サヴァナは大学へ戻る。1年後に除隊して再会することを約束して。ジョンの任地は、アフリカ、中央アジアなど、ネットワーク環境のないところ。ふたりは毎日手紙を書き送る。そして9.11。
やや影のあるイケメンマッチョと天真爛漫なブロンド美女が、想い合い、すれ違うフツーの恋愛映画です。が、映像は終始うっとりする美しさ。浜辺を吹く風。一度だけあるセックスシーンでヒロインの金髪の一本一本を輝かせる照明。中東米軍キャンプの乾いた風景。再会シーンで農場の逆光にシルエットだけうかびあがるヒロイン。
主人公ふたりの衣装も素敵。タッタソールチェックのシャツにネイビーのクルーネックセーターのジョン、一夜明けるとそのセーターをサヴァナが着ている。ヘンリーネックの白ロンTにカーキショーツのジョンと生成りのルーズなケーブルニットのサヴァナがビーチを並んで歩くシーンなんかは、L.L.ビーンの通販カタログを眺めているようでした(笑)。
脇役ですが、ティムを演じたヘンリー・トーマス(E.T.のエリオット少年の30年後)と、自閉症の息子アラン役のブレーデン・リード(左利き)の芝居はお見事です。
『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』(1985)の印象があまりにも鮮烈過ぎて、ハリウッドに渡ってからのハルストレム監督の評価はもうひとつですが、『ギルバート・グレイプ』(1993)、『サイダーハウス・ルール』(1999)、『ショコラ』(2000)と、少なくとも3本の傑作を撮っていると思います。がんばれ、ハルストレム監督!
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