さいとういんこさんがAmazon On Demand から出版した新作詩集のリリースパーティに渋谷の人気古書店Flying Booksの出版部門SPLASH WORDSから詩集を出している4人の詩人のひとりとして参加させてもらえて大変光栄です。
一番手は小林大吾さん(画像後列左)。クールでスタイリッシュで押韻に黎明期のJ-HIPHOPの影響を感じさせつつ終始エレガント。今回最初に読んだ当時の作品「1キロメートルに祝福を」では、現在の身体性とテキスト作品にわずかな隔たりを滲ませる姿に、ポエトリー・リーディングのリアルを感じる。パイナップルとフィボナッチ数列をモチーフにした詩もフランシス・ポンジュみたいで格好良かったです。
僕は二番目に5篇の詩を朗読しました。
2. 水の上の透明な駅
5. 光は讃えるだろう(さいとういんこ)
次がナーガこと長沢哲夫さん(画像前列中央)。83歳。お会いしたのは2009年にFlying Booksで開催され僕も出演させてもらったナナオ・サカキ氏の追悼ライブ以来15年ぶりです。必ずしもリフレインの多い詩ばかりではないのに、朗読がループに聴こえる。訥々として倍音を含んだ心地良い低音がドラッギィでトランシーで僕は、ピエール・アンタイのクラヴサンで聴いたスカルラッティのソナタを思い出していました。
最後は今夜の主役さいとういんこさん(画像前列左)がご自身のポートレートをプリントしたシャツで登場。SPLASH WORDSから刊行した2冊の詩集と新作『ハンバーガー関係の数編の詩と、その他の詩』と未刊詩篇をいくつか。四半世紀の友であり偉大な先輩。詩は青春の文学というが、いんこさんぐらい軽やかにチャーミングにそして強いアティテュードを携えて老境は迎えようとしている詩人はいない。と、その手前で若干もがき気味な僕は思うのです。
満員の客席には懐かしいお顔もたくさん。僕の詩をはじめて聴いたという若いお客様に詩集とカセットテープをお買い上げいただきました。この日は僕の59歳の誕生日でした。いんこさんが連詩の前にバースデーソングで祝ってくださり、終演後にFlying Books店主山路さん(画像後列右)がロールケーキを切ってくれたのもうれしかったです。皆様どうもありがとうございました。
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