■公演番号:232
ホールD7(カンタービレ)11:30~12:15
オリヴィエ・シャルリエ(Vn)
エマニュエル・シュトロッセ(Pf)
ラヴェルのヴァイオリン・ソナタはピアノ協奏曲と同じくジャズの影響が強く楽しい音楽です。その1927年の初演時にヴァイオリンを弾いたのがルーマニア出身のジェルジェ・エネスク。初めて聴きましたが、反復するピアノの単音に最小限の音数のヴァイオリンが重なるアンビエントな響きからロマの旋律で情熱的に盛り上がり、最後は弱音の長い余韻をふたりの演奏家も観客もたっぷりと味わう第二楽章が最高でした。
■公演番号:212〈心とかすロマンティック・コンチェルトたち〉
ホールA(グランディオーソ)12:45~13:55
ナタナエル・グーアン(Pf)
マリー=アンジュ・グッチ(Pf)
キンボー・イシイ(指揮)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調op.30
グーアンがパガニーニ、グッチが3番を弾く構成でした。グーアンの第18変奏は副題通りロマンティックでしたが、やはりマリー=アンジュ・グッチの技術と表現力が際立つ。5000人収容のAホールはクラシックには向かないサイズ。にもかかわらず、自分の音をしっかり立たせて満員の客席のすみずみまで届ける。1時間近い長尺曲の一瞬も途切れない集中力は広いステージの両脇のビジョンに映る表情からも伝わってきます。
ホールから出ると目に青葉。午後早い時間にすっかり賑わいの戻った街に出て初夏の空気を呼吸しました。
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